鉄腸野郎Z-SQUAD!!!!!

映画痴れ者/ライター済藤鉄腸のブログ。日本では全く観ることができない未公開映画について書いてます。お仕事の依頼は 0910gregarious@gmail.com へ

オランダ映画

Ena Sendijarević&"Take Me Somewhere Nice"/私をどこか素敵なところへ連れてって

旧ユーゴ圏において血みどろの紛争が繰り広げられる中で、ユーゴスラビアの人々は平和を求めて世界各国へと離散することになる。その中でそれぞれの第2の故郷で成長を果たし、育っていった世代が映画作家として活躍する時代がやってきた。ロッテルダム国際映…

Lonnie van Brummelen&"Episode of the Sea"/オランダ、海にたゆたう記憶たち

伝統はそれぞれの国に存在しているだろう。だが1つではあり得ない。更に地域ごとにその色彩を変えながら存在している。それらは、しかし、そういった伝統は急速に移りゆく世界においては均一化され消え去ることを余儀なくされてきた。そんな中でも映画などの…

Adriaan Ditvoorst&"De witte waan"/オランダ映画界、悲運の異端児

世界的に見ると、オランダ映画界の存在感はあまり大きくないのかもしれない。というかこの国が産み出した残虐変態大将軍ポール・ヴァーホーヴェンの威光が鮮烈すぎて、他の作家たちがほぼ知られていないという状況にあるというのが正確かもしれない。最近の…

ナヌーク・レオポルド&"Boven is het stil"/肉体も愛も静寂の中で朽ちていく

さて、最近このブログではミリャナ・カラノヴィッチの"Dobra žena"とNatalia Almadaの"Todo lo demás"という、老いと対面する女性たちの姿を描いた作品を2連続で紹介してきた。人間が生きるにあたって、老いは避けることが出来ないが、例えば肌に深い皺が浮…

サシャ・ポラック&"Zurich"/人生は虚しく、虚しく、虚しく

さて、オランダである。オランダと言えばお下劣残虐大将のポール・ヴァーホーヴェンな訳で新作のレイプ・リベンジ映画"Elle"が楽しみな訳だが、新鋭で注目作家というとまず真っ先に挙げるべきはナヌーク・レオポルドだろう。彼女の作品は1本だけ「裸の診療室…

Urszula Antoniak& "Code Blue"/オランダ、カーテン越しの密やかな欲動

私はある映画の主人公が中年女性なだけで嬉しくなる。年を取った女優は誰かの"母親"か"妻"役しか来なくなり、脇に追いやられそのまま消えていく、そんな状況があるからこそ中年女性が主人公である映画を観るのはそれだけで嬉しいのだ。今年公開された映画で…