鉄腸野郎Z-SQUAD!!!!!

映画痴れ者/ライター済藤鉄腸のブログ。日本では全く観ることができない未公開映画について書いてます。お仕事の依頼は 0910gregarious@gmail.com へ

ブルガリア映画

Vesela Kazakova&"Cat in the Wall"/ああ、ブレグジットに翻弄されて

2016年、イギリスは国民投票によってEUからの離脱を決定した。通称ブレグジットである。これによって世界が激震を遂げたが、その中でも直接的に影響を受ける一団が東欧移民だった。ルーマニアやブルガリアなどの東欧には貧しい自国から逃れて、より豊かな西…

Simona Kostova&"Dreissig"/30歳、求めているものは何?

30歳という年齢は若くもなければ老いてもいない微妙な年代と言えるだろう。巷ではこの微妙さに翻弄される人々の危機的な状況を“クォーターライフ・クライシス”と言うそうだ。今回紹介するブルガリア映画界の新星Simona Kostovaによるデビュー長編“Dreissig”…

Milko Lazarov&"Ága"/ヤクートの消えゆく文化に生きて

あなたはヤクートという人々のことを知っているだろうか。北東アジアに住んでいるテュルク系民族に属する人々であり、見た目は日本人にも似ている。彼らの中には未だに伝統を守りながら、氷原で自然と共に生活し続けているという者たちも多くいる。ブルガリ…

Ilian Metev&"3/4"/一緒に過ごす最後の夏のこと

さてさて、最近このブログではテン年代におけるブルガリア映画の隆盛について何度か記している。例えばRalitsa Petrovaの"Godless"にGrigor Lefterovの"Xristo"など頗る質の高い作品が数多く作られている訳だが、顕著なのはそのどれもがブルガリアという国の…

Ralitza Petrova&"Godless"/神なき後に、贖罪の歌声を

さて、この前ブルガリア映画“Hristo”を紹介する記事において、テン年代以降この国の映画界が隆盛を遂げていると記した。ダルデンヌ兄弟や隣国ルーマニアの映画作家たちから多大なる影響を受けたスタイルで以て、ブルガリアの過酷な現状を忌憚なく描き出して…

Grigor Lefterov&"Hristo"/ソフィア、薄紫と錆色の街

さて、ゼロ年代からテン年代にかけてルーマニアは驚くべき作品の数々を以て世界を席巻してきた。そして今その影響は隣国であるブルガリアにも及んでいると言っていいだろう。例えばクリスティナ・グロゼバ&ペタル・バルチャノフ監督作「ザ・レッスン〜女教…

クリスティナ・グロゼヴァ&「ザ・レッスン 女教師の返済」/おかねがないおかねがないおかねがないおかねがない……

さて、ブルガリアである。何でもブルガリアは年間映画製作数3本という少なさだそうで、そりゃ日本でブルガリア映画なんて観る機会ほぼないよなという。最近、と言っても5年前だがカメン・カレフの監督作で東京国際で作品賞も獲得した「ソフィアの夜明け」が…

Boris Despodov& "Corridor #8"/見えない道路に沿って、バルカン半島を行く

バルカン半島と聞いて、まず何が思い浮かぶだろう。私の場合は"ヨーロッパの火薬庫"と、そんな言葉を歴史の授業で習ったのを覚えている。だが具体的に何処の国がバルカン半島に位置しているだとかは全然知らない、ということでググってみよう。"バルカン半島…