鉄腸野郎Z-SQUAD!!!!!

映画痴れ者/ライター済藤鉄腸のブログ。日本では全く観ることができない未公開映画について書いてます。お仕事の依頼は 0910gregarious@gmail.com へ

ボスニア映画

Ines Tanović&"Sin"/ボスニア、家族っていったい何だろう?

家族というのはとても微妙な概念だ。血の繋がりとは言いながらも、とてもそれだけでは成立しているとは言えない。そもそも夫と妻/父と母という関係に血の繋がりはないのだから。ならば、どのようにして家族というものは生まれるのだろうか、確かな形を持つの…

Ena Sendijarević&"Take Me Somewhere Nice"/私をどこか素敵なところへ連れてって

旧ユーゴ圏において血みどろの紛争が繰り広げられる中で、ユーゴスラビアの人々は平和を求めて世界各国へと離散することになる。その中でそれぞれの第2の故郷で成長を果たし、育っていった世代が映画作家として活躍する時代がやってきた。ロッテルダム国際映…

Alen Drljević&"Muškarci ne plaču"/今に残るユーゴ紛争の傷

ユーゴスラビア紛争から20年もの時が既に過ぎた。大地は銃弾によって穿たれていき、その陥孔の間を血の河が流れていった。数えきれないほど多くの命が失われて、何とか生き残った人々の体や心には深い傷が刻まれることになった。この傷は20年を経て癒えたの…

アレクサンドラ・ニエンチク&"Centaur"/ボスニア、永遠のごとく引き伸ばされた苦痛

いわゆるスローシネマと呼ばれる映画群がある。物語を捉えるよりもまず、目の前に広がる時をカメラに焼きつけることを指向し、その永遠にまで引き伸ばされた時間の中にこそ物語を見出だすという試みを持った映画を指している(と、個人的な印象ではそう思って…

アイダ・ベジッチ&"Djeca"/内戦の深き傷、イスラムの静かな誇り

ボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビアやクロアチアと共に内戦を繰り広げていたことを知っている方は多い筈だ。しかし内戦が終結した後、人々がどういった日常を送っていたのかを知る機会は余りに少ない。そんな中でヤスミン・ジュバニッチ監督の「サラエボの…