鉄腸野郎Z-SQUAD!!!!!

映画痴れ者/ライター済東鉄腸のブログ。日本では全く観ることができない未公開映画について書いてます。お仕事の依頼は 0910gregarious@gmail.com へ

ジョセフィン・デッカー&"Madeline's Madeline"/マデリンによるマデリン、私による私

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演劇というメディアはよく映画でも題材にされる。それは俳優という核、演技という核がそこにおいて共通しているからだろう。そしてそんな作品の数々は、俳優たちの人生と劇が重なりあい虚構と現実の狭間へと導かれていく……といった筋道を辿ることが多い。Josephine Deckerの最新長編“Madeline’s Madeline”も正にそういった作品だ。しかし今作は他とは全く違う景色を私たちに見せてくれる。

主人公となるのは16歳の少女マデリン(Helena Howard)、彼女はエヴァンジェリン(「スモール・クライム」モリー・パーカー)という女性が率いる劇団に所属し、稽古に励む日々を送っていた。しかし母親であるレジーナ(「ザ・フューチャー」ミランダ・ジュライ)はのめり込みすぎるマデリンを余りよく思っていない。それでも彼女は自分の道を行き続ける。

まず今作から伝わってくるのは舞台に満ち渡る熱気だ。そこでは叫び声や囁き声、笑い声が縦横無尽に響き、俳優たちが思い思いの躍動に身を委ねている。その中でマデリンもまた伸び伸びと演技をする。悪戯な猫に変わるかと思えば、砂浜を這いずり回る海亀になる。彼女は舞台の熱気を身に纏いながら、自由自在に姿を変えていくのだ。

マデリンは俳優として、いわゆる憑依型気質と言えるだろう。猫になる時は身ぶり手振り全てを模倣して真に猫になりきろうとする。喉を鳴らす音まで完璧だ。そして豚の被り物をした後には、興奮したテンションのままに豚の真似をしながら、ニューヨークの雑踏を駆け回る。その才能を目の当たりにしたエヴァンジェリンは、彼女を認め始める訳である。

だがそういった風に演劇へと身を委ねる故に、マデリンは母親であるレジーナと衝突が絶えない。彼女は神経質で保守的であるので活動に色々と文句をつけてきたり、普段の態度すらも咎め立てる。全体的に過保護な印象を与えるのだ。それに対してマデリンは当然のごとく反発し、その対立は激化の一途を辿ることになってしまう。

そんな中でエヴァンジェリンはマデリンが話した夢を題材にして劇を製作しようと計画し始める。内容は母と娘の愛憎劇という対立を直に反映したものだ。マデリンは主演に祭り上げられて劇にのめり込んでいく。だが自身の心を着想源とした劇に身を浸すうち、彼女の精神は震えを見せだす。そして影響されたマデリンの行動は常軌を逸脱していく。

さて、ここからは少しJosephine Deckerという監督について紹介していこう。彼女は私が思うポスト・マンブルコア世代の筆頭である。テン年代において最も重要な米インディー作家の1人とも言っていいだろう。彼女はまずマンブルコアの旗手ジョー・スワンバーグ作品で俳優として出演し頭角を現し始めた。そして2014年には映画監督として“Butter on the Latch”“Thou Wast Mild and Lovely”の2作を同時に発表、インディー界を席巻することとなる。前者は山奥で開かれる音楽フェスを舞台に、2人の女性の友情がひび割れていく姿を幻想的な筆致で追った作品、後者は人里離れた場所に位置する牧場で繰り広げられる男女の不気味な愛憎劇を描いた作品だった。その後はオムニバス短編集“Collective: Unconscious”に参加、自身の恋愛関係を題材にしたドキュメンタリー“Flames”を元恋人のZefrey Throwellと共同で監督をする。そして2018年に待望の単独長編として作られた作品が“Madeline’ Madeline”だったという訳である。

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そんなDecker監督の特色は神経を揺らす幻惑的映像美にある。撮影監督であるAshley Connorと共に、彼女は狂気に震える心の錯綜をそのまま映像に反映させるスタイルを確立している。まるで登場人物の脳内を見せつけられるような感覚だ。それは万華鏡さながら瞬き、私たちを不穏でありながらも崇高な世界に誘う。今作においてもそれは健在だ。

その意味でこの映画は感覚の映画だと言えるかもしれない。クロースアップで以て登場人物の肌に肉薄するような映像が劇中では頻出する。若々しく瑞々しい肌、年相応の老いに襲われ斑が浮かぶ肌、この質感を私たちは目の当たりにするのだ。ここを頼りにして、監督はこれらを観る観客自身の感覚を研ぎ澄ましていくのだ。視覚や触覚だけではなく聴覚などの感覚すらも。その内私たちはふと全てが開けるような感慨に襲われるかもしれない。しかしそこからが今作の真骨頂だ。

この作品においては俳優陣も監督の期待に応える熱演を見せてくれる。作家や映画監督に留まらず幅広くアーティストとして活躍を見せるミランダ・ジュライはここにおいて過保護な母親をピリピリするような緊張感を以て演じきり、彼女のセルフイメージとは真逆の人物像を浮かび上がらせていく。様々な作品で名脇役として活躍するモリー・パーカーは理知的かつ強権的な指導者を演じており、頗る印象的だ。

そんな2人には共通する要素が存在する。マデリンを庇護する母親/のような存在でありながらも、実は彼女を支配し搾取しようとする人物であるという点だ。レジーナは自分の枠内から外れようとする娘を都合のいい鋳型に押し込めようとして、彼女から反発される。そしてエヴァンジェリンはマデリンの才能を認める素振りを見せながらも、実際には彼女の魂の悶えを簒奪して自分の作品へと変えようとしている。ある意味で直接的な前者よりもたちの悪い存在とも言える。

そんな中で輝きを放つのはマデリンを演じるHelena Howardのカリスマ性だ。最初は演技に対して野性的な勘を見せる獣のような存在として彼女は立ち現れる。しかしその内に反発や束の間の愛着を経て、感情の機微を学びとり、狂気を御する術をも学びとることとなる。その果てに正真正銘のマデリンによるマデリンが私たちの眼前に現れる。その瞬間こそ今作は辿り着くことの稀有な高みへと飛翔することになるのだ。

くすぐられる嗅覚、澄まされる味覚、撫でられる触覚、爆ぜる聴覚、瞬く視覚。1人の少女の精神をめぐる旅路は五感をこじ開けられる鮮烈な映画体験へ昇華される。新鋭Helena Howardの熱気に全てが呑み込まれた末に至る終局の感動といったら圧倒的だ。"Madeline's Madelune"は彼女の輝きによって唯一無二の美しさを誇る。

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ポスト・マンブルコア世代の作家たちシリーズ
その1 Benjamin Dickinson &"Super Sleuths"/ヒップ!ヒップ!ヒップスター!
その2 Scott Cohen& "Red Knot"/ 彼の眼が写/映す愛の風景
その3 デジリー・アッカヴァン&「ハンパな私じゃダメかしら?」/失恋の傷はどう癒える?
その4 Riley Stearns &"Faults"/ Let's 脱洗脳!
その5 Gillian Robespierre &"Obvious Child"/中絶について肩の力を抜いて考えてみる
その6 ジェームズ・ポンソルト&「スマッシュド〜ケイトのアルコールライフ〜」/酒が飲みたい酒が飲みたい酒が飲みたい酒が飲みたい…
その7 ジェームズ・ポンソルト&"The Spectacular Now"/酒さえ飲めばなんとかなる!……のか?
その8 Nikki Braendlin &"As high as the sky"/完璧な人間なんていないのだから
その9 ハンナ・フィデル&「女教師」/愛が彼女を追い詰める
その10 ハンナ・フィデル&"6 Years"/この6年間いったい何だったの?
その11 サラ=ヴァイオレット・ブリス&"Fort Tilden"/ぶらりクズ女子2人旅、思えば遠くへ来たもので
その12 ジョン・ワッツ&"Cop Car"/なに、次のスパイダーマンの監督これ誰、どんな映画つくってんの?
その13 アナ・ローズ・ホルマー&"The Fits"/世界に、私に、何かが起こり始めている
その14 ジェイク・マハフィー&"Free in Deed"/信仰こそが彼を殺すとするならば
その15 Rick Alverson &"The Comedy"/ヒップスターは精神の荒野を行く
その16 Leah Meyerhoff &"I Believe in Unicorns"/ここではないどこかへ、ハリウッドではないどこかで
その17 Mona Fastvold &"The Sleepwalker"/耳に届くのは過去が燃え盛る響き
その18 ネイサン・シルヴァー&"Uncertain Terms"/アメリカに広がる"水面下の不穏"
その19 Anja Marquardt& "She's Lost Control"/セックス、悪意、相互不理解
その20 Rick Alverson&"Entertainment"/アメリカ、その深淵への遥かな旅路
その21 Whitney Horn&"L for Leisure"/あの圧倒的にノーテンキだった時代
その22 Meera Menon &"Farah Goes Bang"/オクテな私とブッシュをブッ飛ばしに
その23 Marya Cohn & "The Girl in The Book"/奪われた過去、綴られる未来
その24 John Magary & "The Mend"/遅れてきたジョシュ・ルーカスの復活宣言
その25 レスリー・ヘッドランド&"Sleeping with Other People"/ヤリたくて!ヤリたくて!ヤリたくて!
その26 S. クレイグ・ザラー&"Bone Tomahawk"/アメリカ西部、食人族の住む処
その27 Zia Anger&"I Remember Nothing"/私のことを思い出せないでいる私
その28 Benjamin Crotty&"Fort Buchnan"/全く新しいメロドラマ、全く新しい映画
その29 Perry Blackshear&"They Look Like People"/お前のことだけは、信じていたいんだ
その30 Gabriel Abrantes&"Dreams, Drones and Dactyls"/エロス+オバマ+アンコウ=映画の未来
その31 ジョシュ・モンド&"James White"/母さん、俺を産んでくれてありがとう
その32 Charles Poekel&"Christmas, Again"/クリスマスがやってくる、クリスマスがまた……
その33 ロベルト・ミネルヴィーニ&"The Passage"/テキサスに生き、テキサスを旅する
その34 ロベルト・ミネルヴィーニ&"Low Tide"/テキサス、子供は生まれてくる場所を選べない
その35 Stephen Cone&"Henry Gamble's Birthday Party"/午前10時02分、ヘンリーは17歳になる
その36 ネイサン・シルヴァー&「エレナ出口」/善意の居たたまれない行く末
その37 ネイサン・シルヴァー&"Soft in the Head"/食卓は言葉の弾丸飛び交う戦場
その38 ネイサン・シルヴァー&"Stinking Heaven"/90年代の粒子に浮かび上がるカオス
その39 Felix Thompson&"King Jack"/少年たちと"男らしさ"という名の呪い
その40 ジョセフィン・デッカー&"Art History"/セックス、繋がりであり断絶であり
その41 Chloé Zhao&"Songs My Brothers Taught Me"/私たちも、この国に生きている
その42 ジョセフィン・デッカー&"Butter on the Latch"/森に潜む混沌の夢々
その43 Cameron Warden&"The Idiot Faces Tomorrow"/働きたくない働きたくない働きたくない働きたくない
その44 Khalik Allah&"Field Niggas"/"Black Lives Matter"という叫び
その45 Kris Avedisian&"Donald Cried"/お前めちゃ怒ってない?人1人ブチ殺しそうな顔してない?
その46 Trey Edwards Shults&"Krisha"/アンタは私の腹から生まれて来たのに!
その47 アレックス・ロス・ペリー&"Impolex"/目的もなく、不発弾の人生
その48 Zachary Treitz&"Men Go to Battle"/虚無はどこへも行き着くことはない
その50 Joel Potrykus&"Coyote"/ゾンビは雪の街へと、コヨーテは月の夜へと
その51 Joel Potrykus&"Ape"/社会に一発、中指ブチ立てろ!
その52 Joshua Burge&"Buzzard"/資本主義にもう一発、中指ブチ立てろ!
その53 Joel Potrykus&"The Alchemist Cookbook"/山奥に潜む錬金術師の孤独
その54 Justin Tipping&"Kicks"/男になれ、男としての責任を果たせ
その55 ジェニファー・キム&"Female Pervert"/ヒップスターの変態ぶらり旅
その56 Adam Pinney&"The Arbalest"/愛と復讐、そしてアメリカ
その57 Keith Maitland&"Tower"/SFのような 西部劇のような 現実じゃないような
その58 アントニオ・カンポス&"Christine"/さて、今回テレビで初公開となりますのは……
その59 Daniel Martinico&"OK, Good"/叫び 怒り 絶望 破壊
その60 Joshua Locy&"Hunter Gatherer"/日常の少し不思議な 大いなる変化
その61 オーレン・ウジエル&「美しい湖の底」/やっぱり惨めにチンケに墜ちてくヤツら
その62 S.クレイグ・ザラー&"Brawl in Cell Block"/蒼い掃き溜め、拳の叙事詩
その63 パトリック・ブライス&"Creep 2"/殺しが大好きだった筈なのに……
その64 ネイサン・シルヴァー&"Thirst Street"/パリ、極彩色の愛の妄執
その65 M.P. Cunningham&"Ford Clitaurus"/ソルトレーク・シティでコメdっjdjdjcjkwjdjdkwjxjヴ
その66 Patrick Wang&"In the Family"/僕を愛してくれた、僕が愛し続けると誓った大切な家族
その67 Russell Harbaugh&"Love after Love"/止められない時の中、愛を探し続けて
その68 Jen Tullock&"Disengaged"/ロサンゼルス同性婚狂騒曲!
その69 Chloé Zhao&"The Rider"/夢の終りの先に広がる風景
その70 ジョセフィン・デッカー&"Madeline's Madeline"/マデリンによるマデリン、私による私

結局マンブルコアって何だったんだ?
その1 アーロン・カッツ&"Dance Party, USA"/レイプカルチャー、USA
その2 ライ・ルッソ=ヤング&"You Wont Miss Me"/23歳の記憶は万華鏡のように
その3 アーロン・カッツ&"Quiet City"/つかの間、オレンジ色のときめきを
その4 ジョー・スワンバーグ&"Silver Bullets"/マンブルコアの重鎮、その全貌を追う!
その5 ケイト・リン・シャイル&"Empire Builder"/米インディー界、後ろ向きの女王
その6 ジョー・スワンバーグ&"Kissing on the Mouth"/私たちの若さはどこへ行くのだろう
その7 ジョー・スワンバーグ&"Marriage Material"/誰かと共に生きていくことのままならさ
その8 ジョー・スワンバーグ&"Nights and Weekends"/さよなら、さよならグレタ・ガーウィグ
その9 ジョー・スワンバーグ&"Alexander the Last"/誰かと生きるのは辛いけど、でも……
その10 ジョー・スワンバーグ&"The Zone"/マンブルコア界の変態王頂上決戦
その11 ジョー・スワンバーグ&"Private Settings"/変態ボーイ meets ド変態ガール
その12 アンドリュー・ブジャルスキー&"Funny Ha Ha"/マンブルコアって、まあ……何かこんなん、うん、だよね
その13 アンドリュー・ブジャルスキー&"Mutual Appreciation"/そしてマンブルコアが幕を開ける
その14 ケンタッカー・オードリー&"Team Picture"/口ごもる若き世代の逃避と不安
その15 アンドリュー・ブジャルスキー&"Beeswax"/次に俺の作品をマンブルコアって言ったらブチ殺すぞ
その16 エイミー・サイメッツ&"Sun Don't Shine"/私はただ人魚のように泳いでいたいだけ
その17 ケンタッカー・オードリー&"Open Five"/メンフィス、アイ・ラブ・ユー
その18 ケンタッカー・オードリー&"Open Five 2"/才能のない奴はインディー映画作るの止めろ!
その19 デュプラス兄弟&"The Puffy Chair"/ボロボロのソファー、ボロボロの3人
その20 マーサ・スティーブンス&"Pilgrim Song"/中年ダメ男は自分探しに山を行く
その21 デュプラス兄弟&"Baghead"/山小屋ホラーで愛憎すったもんだ
その22 ジョー・スワンバーグ&"24 Exposures"/テン年代に蘇る90's底抜け猟奇殺人映画
その23 マンブルコアの黎明に消えた幻 "Four Eyed Monsters"
その24 リチャード・リンクレイター&"ROS"/米インディー界の巨人、マンブルコアに(ちょっと)接近!
その25 リチャード・リンクレイター&"Slacker"/90年代の幕開け、怠け者たちの黙示録
その26 リチャード・リンクレイター&"It’s Impossible to Learn to Plow by Reading Books"/本を読むより映画を1本完成させよう
その27 ネイサン・シルヴァー&「エレナ出口」/善意の居たたまれない行く末
その28 ネイサン・シルヴァー&"Soft in the Head"/食卓は言葉の弾丸飛び交う戦場
その29 ネイサン・シルヴァー&"Uncertain Terms"/アメリカに広がる"水面下の不穏"
その30 ネイサン・シルヴァー&"Stinking Heaven"/90年代の粒子に浮かび上がるカオス
その31 ジョセフィン・デッカー&"Art History"/セックス、繋がりであり断絶であり
その32 ジョセフィン・デッカー&"Butter on the Latch"/森に潜む混沌の夢々
その33 ケント・オズボーン&"Uncle Kent"/友達っていうのは、恋人っていうのは
その34 ジョー・スワンバーグ&"LOL"/繋がり続ける世代を苛む"男らしさ"
その35 リン・シェルトン&"We Go Way Back"/23歳の私、あなたは今どうしてる?
その36 ジョー・スワンバーグ&「ハッピー・クリスマス」/スワンバーグ、新たな可能性に試行錯誤の巻
その37 タイ・ウェスト&"The Roost"/恐怖!コウモリゾンビ、闇からの襲撃!
その38 タイ・ウェスト&"Trigger Man"/狩人たちは暴力の引鉄を引く
その39 アダム・ウィンガード&"Home Sick"/初期衝動、血飛沫と共に大爆裂!
その40 タイ・ウェスト&"The House of the Devil"/再現される80年代、幕を開けるテン年代
その41 ジョー・スワンバーグ&"Caitlin Plays Herself"/私を演じる、抽象画を描く
その42 タイ・ウェスト&「インキーパーズ」/ミレニアル世代の幽霊屋敷探検
その43 アダム・ウィンガード&"Pop Skull"/ポケモンショック、待望の映画化
その44 リン・シェルトン&"My Effortless Brilliance"/2人の男、曖昧な感情の中で
その45 ジョー・スワンバーグ&"Autoerotic"/オナニーにまつわる4つの変態小噺
その46 ジョー・スワンバーグ&"All the Light in the Sky"/過ぎゆく時間の愛おしさについて
その47 ジョー・スワンバーグ&「ドリンキング・バディーズ」/友情と愛情の狭間、曖昧な何か
その48 タイ・ウェスト&「サクラメント 死の楽園」/泡を吹け!マンブルコア大遠足会!
その49 タイ・ウェスト&"In a Valley of Violence"/暴力の谷、蘇る西部
その50 ジョー・スワンバーグ&「ハンナだけど、生きていく!」/マンブルコア、ここに極まれり!
その51 ジョー・スワンバーグ&「新しい夫婦の見つけ方」/人生、そう単純なものなんかじゃない
その52 ソフィア・タカール&"Green"/男たちを求め、男たちから逃れ難く
その53 ローレンス・マイケル・レヴィーン&"Wild Canaries"/ヒップスターのブルックリン探偵物語!
その54 ジョー・スワンバーグ&「ギャンブラー」/欲に負かされ それでも一歩一歩進んで
その55 フランク・V・ロス&"Quietly on By"/ニートと出口の見えない狂気
その56 フランク・V・ロス&"Hohokam"/愛してるから、傷つけあって
その57 フランク・V・ロス&"Present Company"/離れられないまま、傷つけあって
その58 フランク・V・ロス&"Audrey the Trainwreck"/最後にはいつもクソみたいな気分
その59 フランク・V・ロス&"Tiger Tail in Blue"/幻のほどける時、やってくる愛は……
その60 フランク・V・ロス&"Bloomin Mud Shuffle"/愛してるから、分かり合えない
その61 E.L.カッツ&「スモール・クライム」/惨めにチンケに墜ちてくヤツら
その62 サフディ兄弟&"The Ralph Handel Story”/ニューヨーク、根無し草たちの孤独
その63 サフディ兄弟&"The Pleasure of Being Robbed"/ニューヨーク、路傍を駆け抜ける詩
その64 サフディ兄弟&"Daddy Longlegs"/この映画を僕たちの父さんに捧ぐ
その65 サフディ兄弟&"The Black Baloon"/ニューヨーク、光と闇と黒い風船と
その66 サフディ兄弟&「神様なんかくそくらえ」/ニューヨーク、這いずり生きる奴ら
その67 ライ・ルッソ=ヤング&"Nobody Walks"/誰もが変わる、色とりどりの響きと共に
その68 ソフィア・タカール&「ブラック・ビューティー」/あなたが憎い、あなたになりたい
その69 アンドリュー・バジャルスキー&"Computer Chess"/テクノロジーの気まずい過渡期に
その70 アンドリュー・バジャルスキー&「成果」/おかしなおかしな三角関係
その71 結局マンブルコアって何だったんだ?(作品リスト付き)
その72 リン・シェルトン&"Humpday"/俺たちの友情って一体何なんだ?
その73 リン・シェルトン&「不都合な自由」/20年の後の、再びの出会いは
その74 リン・シェルトン&「ラブ・トライアングル」/三角関係、僕と君たち
その75 リン・シェルトン&"Touchy Feely"/あなたに触れることの痛みと喜び
その76 リン・シェルトン&「アラサー女子の恋愛事情」/早く大人にならなくっちゃなぁ
その77 アンドリュー・バジャルスキー&"Support the Girls"/女を救えるのは女だけ!
その78 ジョセフィン・デッカー&"Madeline's Madeline"/マデリンによるマデリン、私による私