鉄腸野郎Z-SQUAD!!!!!

映画痴れ者/ライター済東鉄腸のブログ。日本では全く観ることができない未公開映画について書いてます。お仕事の依頼は 0910gregarious@gmail.com へ

ケンタッカー・オードリー&"Team Picture"/口ごもる若き世代の逃避と不安

ジョー・スワンバーはマンブルコアというムーブメントに意識的であり、自らその旗手をかってでて作品を量産すると共に、映画祭などを回って自身の考えに共鳴してくれる新たな仲間を取り込み、アメリカ中にマンブルコア・コネクションとも言うべき広大な繋がりを築いていった。そんな彼が発掘した才能は枚挙に暇がない。"Alexander the Last"で主人公の姉妹役として起用した新人俳優エイミー・サイメッツは2012年の"Sun Don't Shine"で監督として力を発揮、今作がきっかけでスティーブン・ソダーバーグに見初められ彼の作品ガールフレンド・エクスペリエンスのドラマ版のクリエイターに抜擢されることとなった。そして"Silver Bullets"で主演に据えたケイト・リン・シャイルは今では米インディー映画界の若き女王と呼ばれるほどに引っ張りだこな存在に成り上がった。今回紹介するのはスワンバーグが見出だした中でも一際異彩を放つ才能ケンタッカー・オードリーと彼のデビュー作"Team Picture"を紹介していこう。

ケンタッカー・オードリー Kentucker Audley は1980年11月30日テネシー州メンフィスに生まれた。小さな頃はスポーツに打ち込んでおり、家族には芸術家肌の人物も居なかったことから、映画などに興味を持つことは余りなかったらしい。しかし高校生の時、ある映画が彼の人生を変えてしまう。

"子供の頃は自分が何をしたいかなんて全然分かっていませんでした。そんな時代にウェス・アンダーソンのデビュー長編「アンソニーのハッピー・モーテル」を観て、それにハマってしまったんです。私が深く共鳴した最初の映画でした。映画館に映画を観に行くという経験以上のもので、私は友人と共に毎日何時間もそれを眺めていました。90年代後半はまだインターネットの黎明期で、ネットで何かを探そうとしても見つかるのは彼の作品についての一握りの情報くらいでした。ある日私は彼がツアーに来ることを知ったんです。パブリックなイベントで、誰でも行って彼に会うことが出来ると。しかし当時は殆ど彼を知る人がいなくて、会場には誰もいませんでした。ですがだから私と友人は長い間彼と会話を共にすることが出来たという訳です。自分のヒーローに会うこと、その経験は16歳の少年の未来を決めるには十分な出来事でした。"*1

アンダーソン諸作やジョン・ファブロー「スウィンガーズ」などのコメディ作品によって映画に目覚めたオードリーは18歳の頃からは毎日映画を作り始め、大学でも映画製作について学んでいた。そしてそこで盟友Timothy Mortonと出会う。寄宿舎のコンピューター室で会ったという2人は意気投合、今後オードリーの作品には欠かせない俳優となる。そして作曲や詩作と並行して短編の製作を精力的に行いながら、2007年には初の長編作品"Team Picture"を監督する。下には取り敢えず予告編を張るが、オードリー本人がYoutubeに全編アップしているので観たい方はこちらをどうぞ。

この物語の主人公はデイヴィッド(オードリーが兼任)という20代の青年だ。彼はメンフィスに住んでおり、義理の父(Greg Gaston)の仕事場で働き、それが終わればホットパンツとヨレヨレのTシャツに着替えて親友のエリック("Men Go to Battle" Timothy Morton)たちとビールを飲み、ダラダラとした日々を過ごしている。しかし同時に彼は言葉になど出来ない深い倦怠感に心を絡め取られてもいた。

そんな中で彼は誕生日を迎える。とはいえ何が変わる訳でもない。義父に「今日は何か予定があるのか?」と聞かれ、まあ特に……と気のない返事で家に帰る。そしてホットパンツとヨレヨレTシャツに着替え、エリックと一緒に恋人ジェシカの写真展に赴く。場違いな格好でギャラリーをウロチョロした後、すぐに家に帰ってビニールプールでダラダラ遊んでいるとジェシカがやってきて突然別れを告げられる。それも別に良いやといった感じで話を終わらせようとすると、彼女は「何で私を引き留めてくれないの?」と言われてしまう。デイヴィッドは「まあ、お互いのこと理解し切れてなかった訳だから、まあ……」。そして彼女は出ていき、デイヴィッドはプールへと戻っていく。

デイヴィッドは監督のオードリー自身が演じているのだが、南部の無気力なホワイト・トラッシュといった風体は観客の心に濁った何かを沈殿させるような印象がある。麦わら帽子を被り上半身は裸で、無駄に広い家の敷地をヨロヨロと歩く様はまるでゾンビのようだ。友人と酒を飲み騒ぐ姿にもそれを演じているといった風で生気は殆ど感じられない。今作は基本的にオフビートなコメディといった演出で語られながら、彼が抱えるその倦怠感は深く、救いようのない物にすら思えてくる。しかしジェシカとの別れから彼は少しずつ変わろうとする。

別れの後、デイヴィッドは行きつけのバーにギターを持って現れ、とある歌を披露する。俺は明日仕事を辞めるんだ、明日には俺は仕事を辞めてる、俺は明日仕事を辞めてやるんだ……冗談かと思われたその歌詞の通り、彼は本当に仕事を辞めてしまい、エリックとの誘いも断ってしまう。だが行き当たりばったりでそうしたは良いが、何をすべきか彼には全く分かっておらず、数日ただただ仕事もしないでフラフラするだけの生活を送ることになる。そんなある日彼は隣の家に遊びに来たサラ(Amanda Harris)という女性と出会い、親交を深め始める。

"Team Picture"はある意味でマンブルコア世代の反抗と逃走の記録と言えるかもしれない。デイヴィッドはマンブルコア作品の登場人物がそうするように口ごもりながら、自分の言いたい事も良く分かっていないまま取り敢えずそれっぽい言葉を並び立てて、仕事を辞め、親に反抗し、"キチンとした大人になれ"だとか"仕事で成功しろ"だとかそういった社会のしがらみから脱け出そうとする。そしてサラと出会い、彼はメンフィスを脱出しもっと都会めいたシカゴへと旅する。他愛もない会話を繰り広げながら、2人の間には何となく良い感じの雰囲気が流れ、そして彼らはキスをしてベッドに横たわる。

だがデイヴィッドはいつの間にかメンフィスの家に戻っている。あの変な歌を披露したバーでエリックのサンタクロースについての朗読を聞き、自宅に帰ると友人たちとビールを飲み明かす。その隣にサラは居ない。奇妙なのはシカゴとメンフィスの間の出来事が映画からスッポリと抜けている事だ。デイヴィッド自身この期間に何が起こったか良く覚えていないようであり、以前と同じ日常を過ごすようになっている。それでも彼は再びメンフィスから飛び出していく、だがいつの間にか戻っている。つまりは口ごもる世代の反抗を描いていた今作は、ベケットなど実存的な不安に繋がる作品へと変貌を遂げるのだ。もう一生ここから出られないのではないか? 自分の将来はもう真っ暗なのではないか? 筆舌に尽くしがたい不安がメンフィスという街の姿を借りてデイヴィッドの心を絡め取っていく。"Team Picture"はマンブルコアという若き世代の手触りを宿すことで、ある種普遍的な未来への不安と恐怖を新たな側面から語り直した一作なのだ。

そして彼は2009年に第2長編である"Holy Land"を監督する。こちらは"Team Picture"にデイヴィッドの友人として出演したCole Weintraubが主演、コールという実名で俳優から小説家に転身した青年を演じている。彼は小説のアイデアを考え出すためにヴァージニア州ホーリーランドという保養地にやってきたのだが、そこで彼は謎めいた女性バニーと出会い惹かれあう。しかし物語は奇妙な方向に舵を切り始め……という作品で、一応観たのだが正直意味が全然分からなかった。というのも虚構と現実が奇妙に混ざりあうかなり実験的な作風であり、オードリーの長編作品は彼の公式サイトで全作全編観られるのだが、英語字幕がないとサッパリ意味が分からないのだ。叙情的な演出と実験詩的な物語運びは彼の友人である「セインツ」デヴィッド・ロウリーが賛辞を寄せるのも理解はできるのだが、これについては各自に観て欲しい。

最後にオードリー自身がマンブルコアへのスタンスを語る言葉を紹介しよう。"別にマンブルコア派の1人として語られることは気にしていません。どう語られようとそれは私の管轄外のことです。しかしブジャルスキーやスワンバーグらとは違う道を行っているとは思います。彼らとは違う人生を送り、違う脳ミソを持っていますからね。思うに他のマンブルコア映画と違って、私の作品が目指すのはもっと緩い場所でしょう。基本的に、私は自分が仕事をしたいと思っている人々の後を追っているだけで、何処に行こうとしているのかも良く分かっていませんから。こういった映画のことをドキュメンタリーと呼ぶのには賛成できませんが"*2

ということで我が道をゆくと言ったスタンスだ。まあこの後彼はジョー・スワンバーと本格的にタッグを組み様々な作品を作ることになるのだが、それはまた別のお話。ということで待て次回!


結局マンブルコアって何だったんだ?
その1 アーロン・カッツ&"Dance Party, USA"/レイプカルチャー、USA
その2 ライ・ルッソ=ヤング&"You Wont Miss Me"/23歳の記憶は万華鏡のように
その3 アーロン・カッツ&"Quiet City"/つかの間、オレンジ色のときめきを
その4 ジョー・スワンバーグ&"Silver Bullets"/マンブルコアの重鎮、その全貌を追う!
その5 ケイト・リン・シャイル&"Empire Builder"/米インディー界、後ろ向きの女王
その6 ジョー・スワンバーグ&"Kissing on the Mouth"/私たちの若さはどこへ行くのだろう
その7 ジョー・スワンバーグ&"Marriage Material"/誰かと共に生きていくことのままならさ
その8 ジョー・スワンバーグ&"Nights and Weekends"/さよなら、さよならグレタ・ガーウィグ
その9 ジョー・スワンバーグ&"Alexander the Last"/誰かと生きるのは辛いけど、でも……
その10 ジョー・スワンバーグ&"The Zone"/マンブルコア界の変態王頂上決戦
その11 ジョー・スワンバーグ&"Private Settings"/変態ボーイ meets ド変態ガール
その12 アンドリュー・ブジャルスキー&"Funny Ha Ha"/マンブルコアって、まあ……何かこんなん、うん、だよね
その13 アンドリュー・ブジャルスキー&"Mutual Appreciation"/そしてマンブルコアが幕を開ける

私の好きな監督・俳優シリーズ
その51 Shih-Ching Tsou&"Take Out"/故郷より遠く離れて自転車を漕ぎ
その52 Constanza Fernández &"Mapa para Conversar"/チリ、船の上には3人の女
その53 Hugo Vieira da Silva &"Body Rice"/ポルトガル、灰の紫、精神の荒野
その54 Lukas Valenta Rinner &"Parabellum"/世界は終わるのか、終わらないのか
その55 Gust Van den Berghe &"Lucifer"/世界は丸い、ルシファーのアゴは長い
その56 Helena Třeštíková &"René"/俺は普通の人生なんか送れないって今更気付いたんだ
その57 マイケル・スピッチャ&"Yardbird"/オーストラリア、黄土と血潮と鉄の塊
その58 Annemarie Jacir &"Lamma shoftak"/パレスチナ、ぼくたちの故郷に帰りたい
その59 アンヌ・エモン&「ある夜のセックスのこと」/私の言葉を聞いてくれる人がいる
その60 Julia Solomonoff &"El último verano de la Boyita"/わたしのからだ、あなたのからだ
その61 ヴァレリー・マサディアン&"Nana"/このおうちにはナナとおもちゃとウサギだけ
その62 Carolina Rivas &"El color de los olivos"/壁が投げかけるのは色濃き影
その63 ホベルト・ベリネール&「ニーゼ」/声なき叫びを聞くために
その64 アティナ・レイチェル・ツァンガリ&"Attenberg"/あなたの死を通じて、わたしの生を知る
その65 ヴェイコ・オウンプー&「ルクリ」/神よ、いつになれば全ては終るのですか?
その66 Valerie Gudenus&"I am Jesus"/「私がイエス「いや、私こそがイエ「イエスはこの私だ」」」
その67 Matias Meyer &"Los últimos cristeros"/メキシコ、キリストは我らと共に在り
その68 Boris Despodov& "Corridor #8"/見えない道路に沿って、バルカン半島を行く
その69 Urszula Antoniak& "Code Blue"/オランダ、カーテン越しの密やかな欲動
その70 Rebecca Cremona& "Simshar"/マルタ、海は蒼くも容赦なく
その71 ペリン・エスメル&"Gözetleme Kulesi"/トルコの山々に深き孤独が2つ
その72 Afia Nathaniel &"Dukhtar"/パキスタン、娘という名の呪いと希望
その73 Margot Benacerraf &"Araya"/ベネズエラ、忘れ去られる筈だった塩の都
その74 Maxime Giroux &"Felix & Meira"/ユダヤ教という息苦しさの中で
その75 Marianne Pistone& "Mouton"/だけど、みんな生きていかなくちゃいけない
その76 フェリペ・ゲレロ& "Corta"/コロンビア、サトウキビ畑を見据えながら
その77 Kenyeres Bálint&"Before Dawn"/ハンガリー、長回しから見る暴力・飛翔・移民
その78 ミン・バハドゥル・バム&「黒い雌鶏」/ネパール、ぼくたちの名前は希望って意味なんだ
その79 Jonas Carpignano&"Meditrranea"/この世界で移民として生きるということ
その80 Laura Amelia Guzmán&"Dólares de arena"/ドミニカ、あなたは私の輝きだったから
その81 彭三源&"失孤"/見捨てられたなんて、言わないでくれ
その82 アナ・ミュイラート&"Que Horas Ela Volta?"/ブラジル、母と娘と大きなプールと
その83 アイダ・ベジッチ&"Djeca"/内戦の深き傷、イスラムの静かな誇り
その84 Nikola Ležaić&"Tilva Roš"/セルビア、若さって中途半端だ
その85 Hari Sama & "El Sueño de Lu"/ママはずっと、あなたのママでいるから
その86 チャイタニヤ・タームハーネー&「裁き」/裁判は続く、そして日常も続く
その87 マヤ・ミロス&「思春期」/Girl in The Hell
その88 Kivu Ruhorahoza & "Matière Grise"/ルワンダ、ゴキブリたちと虐殺の記憶
その89 ソフィー・ショウケンス&「Unbalance-アンバランス-」/ベルギー、心の奥に眠る父
その90 Pia Marais & "Die Unerzogenen"/パパもクソ、ママもクソ、マジで人生全部クソ
その91 Amelia Umuhire & "Polyglot"/ベルリン、それぞれの声が響く場所
その92 Zeresenay Mehari & "Difret"/エチオピア、私は自分の足で歩いていきたい
その93 Mariana Rondón & "Pelo Malo"/ぼくのクセっ毛、男らしくないから嫌いだ
その94 Yulene Olaizola & "Paraísos Artificiales"/引き伸ばされた時間は永遠の如く
その95 ジョエル・エドガートン&"The Gift"/お前が過去を忘れても、過去はお前を忘れはしない
その96 Corneliu Porumboiu & "A fost sau n-a fost?"/1989年12月22日、あなたは何をしていた?
その97 アンジェリーナ・マッカローネ&"The Look"/ランプリング on ランプリング
その98 Anna Melikyan & "Rusalka"/人生、おとぎ話みたいには行かない
その99 Ignas Jonynas & "Lošėjas"/リトアニア、金は命よりも重い
その100 Radu Jude & "Aferim!"/ルーマニア、差別の歴史をめぐる旅
その101 パヴレ・ブコビッチ&「インモラル・ガール 秘密と嘘」/SNSの時代に憑りつく幽霊について
その102 Eva Neymann & "Pesn Pesney"/初恋は夢想の緑に取り残されて
その103 Mira Fornay & "Môj pes Killer"/スロバキア、スキンヘッドに差別の刻印
その104 クリスティナ・グロゼヴァ&「ザ・レッスン 女教師の返済」/おかねがないおかねがないおかねがないおかねがない……
その105 Corneliu Porumboiu & "Când se lasă seara peste Bucureşti sau Metabolism"/監督と女優、虚構と真実
その106 Corneliu Porumboiu &"Comoara"/ルーマニア、お宝探して掘れよ掘れ掘れ
その107 ディアステム&「フレンチ・ブラッド」/フランスは我らがフランス人のもの
その108 Andrei Ujică&"Autobiografia lui Nicolae Ceausescu"/チャウシェスクとは一体何者だったのか?
その109 Sydney Freeland&"Her Story"/女性であること、トランスジェンダーであること
その110 Birgitte Stærmose&"Værelse 304"/交錯する人生、凍てついた孤独
その111 アンネ・セウィツキー&「妹の体温」/私を受け入れて、私を愛して
その112 Mads Matthiesen&"The Model"/モデル残酷物語 in パリ
その113 Leyla Bouzid&"À peine j'ouvre les yeux"/チュニジア、彼女の歌声はアラブの春へと
その114 ヨーナス・セルベリ=アウグツセーン&"Sophelikoptern"/おばあちゃんに時計を届けるまでの1000キロくらい
その115 Aik Karapetian&"The Man in the Orange Jacket"/ラトビア、オレンジ色の階級闘争
その116 Antoine Cuypers&"Préjudice"/そして最後には生の苦しみだけが残る
その117 Benjamin Crotty&"Fort Buchnan"/全く新しいメロドラマ、全く新しい映画
その118 アランテ・カヴァイテ&"The Summer of Sangaile"/もっと高く、そこに本当の私がいるから
その119 ニコラス・ペレダ&"Juntos"/この人生を変えてくれる"何か"を待ち続けて
その120 サシャ・ポラック&"Zurich"/人生は虚しく、虚しく、虚しく
その121 Benjamín Naishtat&"Historia del Miedo"/アルゼンチン、世界に連なる恐怖の系譜
その122 Léa Forest&"Pour faire la guerre"/いつか幼かった時代に別れを告げて
その123 Mélanie Delloye&"L'Homme de ma vie"/Alice Prefers to Run
その124 アマ・エスカランテ&「よそ者」/アメリカの周縁に生きる者たちについて
その125 Juliana Rojas&"Trabalhar Cansa"/ブラジル、経済発展は何を踏みにじっていったのか?
その126 Zuzanna Solakiewicz&"15 stron świata"/音は質量を持つ、あの聳え立つビルのように
その127 Gabriel Abrantes&"Dreams, Drones and Dactyls"/エロス+オバマ+アンコウ=映画の未来
その128 Kerékgyártó Yvonne&"Free Entry"/ハンガリー、彼女たちの友情は永遠!
その129 张撼依&"繁枝叶茂"/中国、命はめぐり魂はさまよう
その130 パスカル・ブルトン&"Suite Armoricaine"/失われ忘れ去られ、そして思い出される物たち
その131 リュウ・ジャイン&「オクスハイドⅡ」/家族みんなで餃子を作ろう(あるいはジャンヌ・ディエルマンの正統後継)
その132 Salomé Lamas&"Eldorado XXI"/ペルー、黄金郷の光と闇
その133 ロベルト・ミネルヴィーニ&"The Passage"/テキサスに生き、テキサスを旅する
その134 Marte Vold&"Totem"/ノルウェー、ある結婚の風景
その135 アリス・ウィンクール&「博士と私の危険な関係」/ヒステリー、大いなる悪意の誕生
その136 Luis López Carrasco&"El Futuro"/スペイン、未来は輝きに満ちている
その137 Ion De Sosa&"Sueñan los androides"/電気羊はスペインの夢を見るか?
その138 ケリー・ライヒャルト&"River of Grass"/あの高速道路は何処まで続いているのだろう?
その139 ケリー・ライヒャルト&"Ode" "Travis"/2つの失われた愛について
その140 ケリー・ライヒャルト&"Old Joy"/哀しみは擦り切れたかつての喜び
その141 ケリー・ライヒャルト&「ウェンディ&ルーシー」/私の居場所はどこにあるのだろう
その142 Elina Psykou&"The Eternal Return of Antonis Paraskevas"/ギリシャよ、過去の名声にすがるハゲかけのオッサンよ
その143 ケリー・ライヒャルト&"Meek's Cutoff"/果てなき荒野に彼女の声が響く
その144 ケリー・ライヒャルト&「ナイト・スリーパーズ ダム爆破作戦」/夜、妄執は静かに潜航する
その145 Sergio Oksman&"O Futebol"/ブラジル、父と息子とワールドカップと