鉄腸野郎Z-SQUAD!!!!!

映画痴れ者/ライター済東鉄腸のブログ。日本では全く観ることができない未公開映画について書いてます。お仕事の依頼は 0910gregarious@gmail.com へ

アンドリュー・ブジャルスキー&"Beeswax"/次に俺の作品をマンブルコアって言ったらブチ殺すぞ

アンドリュー・ブジャルスキー&"Funny Ha Ha"/マンブルコアって、まあ……何かこんなん、うん、だよね
アンドリュー・ブジャルスキー&"Mutual Appreciation"/そしてマンブルコアが幕を開ける
ジャルスキー監督の略歴、およびデビュー長編・第2長編についてはこの記事を参照

ジャルスキーのデビュー作"Funny Ha Ha"の劇場公開、そして彼の第2長編"Mutual Appreciation"ジョー・スワンバーのデビュー長編である"Kissing on the Mouth"のSXSW映画祭プレミア上映が重なった2005年は、正にマンブルコア元年と言っても良いだろう。だがスワンバーグがその言葉に乗っかって着々と米インディー映画界における地位を積み上げていく中で、インタビューで"マンブルコア"という言葉を初めて使った当のブジャルスキーは自分の意図に反して広がりゆく言葉に忸怩たる思いを抱えていた。その思いが濃厚に反映された映画が2009年製作の第3長編"Beeswax"という訳である。

今作の主人公は双子の姉妹ジーニーとローレン(Tilly & Maggie Hutcher)だ。妹のローレンは高校で数学と化学について教えていたのだが、仕事をクビになり現在仕事を探している途中だ。男を見る目は余りなく、見た目からして胡散臭い中年男性にばかり惹かれ、後になって何か違うと後悔し別れに至るとその繰り返し。こう見れば分かる通り、ローレンは正にブジャルスキーが今まで描いてきたキャラと同じような性格をしている、というかオヤジ好き以外は"Funny Ha Ha"のマーニーとほぼ一緒である。

しかし姉であるジーニーのキャラ造形は今までにはなかった類いのものだ。彼女は下半身不随でいつも車椅子に乗っているのだが、古着などを扱う雑貨店"Storyvile Boutique"を切り盛りしている。最近そんな彼女にある悩みが持ち上がっていた。共同経営者だったアマンダ(Anne Dodge)が契約内容に不満を持ち、ともすれば自分を訴えるかもしれないというのだ。何度か会って彼女と話をするのだが交渉は平行線を辿り、危機感が拭いきれないでいる。

顔はそっくりながらもローレンとジーニーの性格は真逆だ。何事にも曖昧な態度を取り続け、現実から目を背けながら日々を過ごす妹と、若くして経営者として身を立て現実を見据えるしっかり者の姉。今までのブジャルスキーだったら妹の方を中心に話を展開させていっただろうが、"Beeswax"においては多く姉の視点から物語を語っていく。あるシーンにおいてカフェで姉妹とその友人がくつろいでいると、アルバイトの女性から電話が掛かってくる。レジが開かなくなりお客様にお釣りが出せなくてピンチというのだ。ジーニーは対処法やお客様への対応、後でやるべきことなどの指示を至極冷静に伝えていき、電話だけでその場を丸く納めてしまう。この場面はブジャルスキーの内面的な成熟を象徴するものとして印象的だ。以前だったら、あー何というか、えーっと、分からんけどこんな感じでやれば……いい、いいんじゃない?とか口ごもってただろうし。

撮影は毎度お馴染みMatthias Grunskyだが、やはり16mmはそのままに今回は再びカラー撮影となっている。が"Funny Ha Ha"よりも技術が格段に上がっているのが見所だ。何といっても色彩の取り込みの上手さが違う。雑貨屋が舞台である故にそこには色とりどりの服や変な小物が所狭しと並ぶ訳だが、オモチャ箱をひっくり返したかのような色彩の煌めきは見ているだけで心が躍る。ある時はジーニーがローレンと共に宣伝用の写真を取りに行くのだが、鬱蒼と茂る広大な緑を背景に、その美しさに共鳴するような緑のドレスを着たローレンがポツンと佇む錆びきった柵に登って、こちらに笑顔を向ける瞬間は、16mmのあの滋味深い粒子が一際映える瞬間だ。そしてジーニーは茶色寄りの金髪なのだがそこには薄いピンクを差していて、全編においてこの色が画面を彩っている。それらが"Beeswax"の描く日常の豊かさに直結しているのだ。

そして以前の作品との大きな相違点がもう1つ、今回ブジャルスキーは故郷であるボストンを離れ、テキサス州オースティンを舞台に選んでいる。この地名を聞いてピンとくる人は居ないだろうか。そう此処はマンブルコアを語る上で何度も話題にあげている米インディー映画界の雄リチャード・リンクレイターが映画監督として身を立てた第2の故郷がこの町なのだ(生まれたのはヒューストン)。ブジャルスキーとリンクレイターには意外な繋がりがあり、実は"Funny Ha Ha"の主演俳優Kate Dollenmayerはリンクレイターの「ウェイキング・ライフ」でアニメーターをしており、更に先述のMatthias Grunsky「ビフォア・サンライズにカメラスタッフとして参加していたのだ。そして"Beeswax"の公開前年である2008年には"ROS [Registered Sexual Offender]"という作品で俳優として共演を果たしているのである。もしかすると直接的とは言わずとも、この繋がりによってブジャルスキーの作品に新たな風が吹き込んだと言えるかもしれない。

もちろん彼の作家性とも言うべき要素も顕在だ。ジーニーの元彼であるミレル(「Girls」アレックス・カルポスキー)は弁護士を目指す青年で、別れた後も彼女の相談に乗ったりと友人関係は続いている……というか普通にセックスとかもするのでまだ色々とズルズル引き摺っている。これは正に白黒つけられない前2作のキャラの精神を受け継いでいると言える。そしてこの関係性に入ってくる者がいるとしたら当然妹のローレンな訳で、姉の居ない家で2人でベッドに並んで横たわったりと何とも形容しがたい関係に陥る。この三角関係と言えそうで言えないような、何かそんな感じのいつもの曖昧な関係性はこれまた何とも……といった魅力を湛える。

だが決定的にこの"Beeswax"を牽引するのはジーニーを演じるTilly Hutcherの存在感だ。"Beeswax"という言葉は本来"蜜蝋"という意味なのだが、スラングとして"business"、つまり"仕事"という意味もあるのだ。そんな訳でこの題名は、雑貨屋経営と訴訟の回避にと車椅子に乗りながら右往左往するジーニーの姿を象徴しているのである。ブジャルスキーは今までの作品に居なかった陽の魅力を持つ彼女、ひいてはタッカー姉妹との出会いについてこう語っている。

"まずマギーとはハーヴァードで出逢いました。私の卒業制作のアドバイザーはシャンタル・アケルマンだったのですが(中略)彼女がホールを歩いているマギーを見つけたんです。私は全然知り合いではなかったんですが、シャンタルがマギーを呼び止めて"私の生徒があなたに映画に出て欲しいそう"と言ったんです。それがマギーとの出逢いで、一緒に映画製作をすることになりました。その後にティリーと会ったんです。マギーは全く魅力的な人物でいつも彼女に驚かされてきましたが――勿論、今もです――彼女に双子の姉妹がいて、そのティリーもまた面白いほどカリスマ的で本当に驚かされましたね。それがここ10年ずっと頭に残っていて、彼女たちと映画を作りたい、私が彼女たちに感じている魅力に具体化したいとそう思っていたんです"

"最初の考えでは役柄が逆だったんです。まず2005年にスクリーンテストをしたんですが、その時はマギーが経営者(のジーニー役)を、ティリーがその姉妹を演じてもらいたいと思っていました。取り敢えず脚本を少し書いて、彼女たちに両方を演じさせたのですが「僕は完全に間違ってたな、役柄は逆の方が良い」と感じました。ティリーが持つ内向きのエネルギーは同じようなエネルギーを持ち、激しく葛藤する人物を演じてもらってこそ映画に信頼性を与えてくれます。"

2009年は、ブジャルスキーとは逆に嬉々としてマンブルコア運動を推し進めるジョー・スワンバーが先輩格であるノア・ボーンバックを迎え"Alexander the Last"を監督し、マンブルコアの世界を更に広げていった年でもある。しかしそれがある種の失敗を遂げ(詳しくはこのレビュー記事を読んでね)、彼が更に自閉した変態的な世界へと身を落としていった頃、ブジャルスキー"Beeswax"という以前のマンブルコア的な要素も残りながら、しかし根底においては新しさに満ちた作品を作り上げた。そんな中で観客や批評家は"へーこれが新しいマンブルコア映画って奴ね"とそれを迎えたのだが、ブジャルスキーはそういった反応に対して"次に俺の作品をマンブルコアって言ったらブチ殺すぞ"精神で以て更に独自の境地へと突き進んでいくこととなる。ということで待て次回!

参考文献
http://cinema-scope.com/cinema-scope-magazine/none-of-your-beeswax-a-conversation-with-andrew-bujalski/
http://www.undertheradarmag.com/interviews/andrew_bujalski_082009/

結局マンブルコアって何だったんだ?
その1 アーロン・カッツ&"Dance Party, USA"/レイプカルチャー、USA
その2 ライ・ルッソ=ヤング&"You Wont Miss Me"/23歳の記憶は万華鏡のように
その3 アーロン・カッツ&"Quiet City"/つかの間、オレンジ色のときめきを
その4 ジョー・スワンバーグ&"Silver Bullets"/マンブルコアの重鎮、その全貌を追う!
その5 ケイト・リン・シャイル&"Empire Builder"/米インディー界、後ろ向きの女王
その6 ジョー・スワンバーグ&"Kissing on the Mouth"/私たちの若さはどこへ行くのだろう
その7 ジョー・スワンバーグ&"Marriage Material"/誰かと共に生きていくことのままならさ
その8 ジョー・スワンバーグ&"Nights and Weekends"/さよなら、さよならグレタ・ガーウィグ
その9 ジョー・スワンバーグ&"Alexander the Last"/誰かと生きるのは辛いけど、でも……
その10 ジョー・スワンバーグ&"The Zone"/マンブルコア界の変態王頂上決戦
その11 ジョー・スワンバーグ&"Private Settings"/変態ボーイ meets ド変態ガール
その12 アンドリュー・ブジャルスキー&"Funny Ha Ha"/マンブルコアって、まあ……何かこんなん、うん、だよね
その13 アンドリュー・ブジャルスキー&"Mutual Appreciation"/そしてマンブルコアが幕を開ける
その14 ケンタッカー・オードリー&"Team Picture"/口ごもる若き世代の逃避と不安

私の好きな監督・俳優シリーズ
その51 Shih-Ching Tsou&"Take Out"/故郷より遠く離れて自転車を漕ぎ
その52 Constanza Fernández &"Mapa para Conversar"/チリ、船の上には3人の女
その53 Hugo Vieira da Silva &"Body Rice"/ポルトガル、灰の紫、精神の荒野
その54 Lukas Valenta Rinner &"Parabellum"/世界は終わるのか、終わらないのか
その55 Gust Van den Berghe &"Lucifer"/世界は丸い、ルシファーのアゴは長い
その56 Helena Třeštíková &"René"/俺は普通の人生なんか送れないって今更気付いたんだ
その57 マイケル・スピッチャ&"Yardbird"/オーストラリア、黄土と血潮と鉄の塊
その58 Annemarie Jacir &"Lamma shoftak"/パレスチナ、ぼくたちの故郷に帰りたい
その59 アンヌ・エモン&「ある夜のセックスのこと」/私の言葉を聞いてくれる人がいる
その60 Julia Solomonoff &"El último verano de la Boyita"/わたしのからだ、あなたのからだ
その61 ヴァレリー・マサディアン&"Nana"/このおうちにはナナとおもちゃとウサギだけ
その62 Carolina Rivas &"El color de los olivos"/壁が投げかけるのは色濃き影
その63 ホベルト・ベリネール&「ニーゼ」/声なき叫びを聞くために
その64 アティナ・レイチェル・ツァンガリ&"Attenberg"/あなたの死を通じて、わたしの生を知る
その65 ヴェイコ・オウンプー&「ルクリ」/神よ、いつになれば全ては終るのですか?
その66 Valerie Gudenus&"I am Jesus"/「私がイエス「いや、私こそがイエ「イエスはこの私だ」」」
その67 Matias Meyer &"Los últimos cristeros"/メキシコ、キリストは我らと共に在り
その68 Boris Despodov& "Corridor #8"/見えない道路に沿って、バルカン半島を行く
その69 Urszula Antoniak& "Code Blue"/オランダ、カーテン越しの密やかな欲動
その70 Rebecca Cremona& "Simshar"/マルタ、海は蒼くも容赦なく
その71 ペリン・エスメル&"Gözetleme Kulesi"/トルコの山々に深き孤独が2つ
その72 Afia Nathaniel &"Dukhtar"/パキスタン、娘という名の呪いと希望
その73 Margot Benacerraf &"Araya"/ベネズエラ、忘れ去られる筈だった塩の都
その74 Maxime Giroux &"Felix & Meira"/ユダヤ教という息苦しさの中で
その75 Marianne Pistone& "Mouton"/だけど、みんな生きていかなくちゃいけない
その76 フェリペ・ゲレロ& "Corta"/コロンビア、サトウキビ畑を見据えながら
その77 Kenyeres Bálint&"Before Dawn"/ハンガリー、長回しから見る暴力・飛翔・移民
その78 ミン・バハドゥル・バム&「黒い雌鶏」/ネパール、ぼくたちの名前は希望って意味なんだ
その79 Jonas Carpignano&"Meditrranea"/この世界で移民として生きるということ
その80 Laura Amelia Guzmán&"Dólares de arena"/ドミニカ、あなたは私の輝きだったから
その81 彭三源&"失孤"/見捨てられたなんて、言わないでくれ
その82 アナ・ミュイラート&"Que Horas Ela Volta?"/ブラジル、母と娘と大きなプールと
その83 アイダ・ベジッチ&"Djeca"/内戦の深き傷、イスラムの静かな誇り
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その90 Pia Marais & "Die Unerzogenen"/パパもクソ、ママもクソ、マジで人生全部クソ
その91 Amelia Umuhire & "Polyglot"/ベルリン、それぞれの声が響く場所
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その129 张撼依&"繁枝叶茂"/中国、命はめぐり魂はさまよう
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その131 リュウ・ジャイン&「オクスハイドⅡ」/家族みんなで餃子を作ろう(あるいはジャンヌ・ディエルマンの正統後継)
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その137 Ion De Sosa&"Sueñan los androides"/電気羊はスペインの夢を見るか?
その138 ケリー・ライヒャルト&"River of Grass"/あの高速道路は何処まで続いているのだろう?
その139 ケリー・ライヒャルト&"Ode" "Travis"/2つの失われた愛について
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その141 ケリー・ライヒャルト&「ウェンディ&ルーシー」/私の居場所はどこにあるのだろう
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その143 ケリー・ライヒャルト&"Meek's Cutoff"/果てなき荒野に彼女の声が響く
その144 ケリー・ライヒャルト&「ナイト・スリーパーズ ダム爆破作戦」/夜、妄執は静かに潜航する
その145 Sergio Oksman&"O Futebol"/ブラジル、父と息子とワールドカップと