鉄腸野郎Z-SQUAD!!!!!

映画痴れ者/ライター済東鉄腸のブログ。日本では全く観ることができない未公開映画について書いてます。お仕事の依頼は 0910gregarious@gmail.com へ

マーサ・スティーブンス&"Pilgrim Song"/中年ダメ男は自分探しに山を行く

数少ない日本でも観られるマンブルコア作品に配信スルー映画「ミッチとコリン 友情のランド・ホー!」がある。この作品は腐れ縁の元義兄弟である老人2人がアイスランドを旅するというロードムービーなのだが、日本でも少し名の知られているアーロン・カッツの単独監督作だと思われている節がある。が実は共同監督としてもう1人、マンブルコアにとって重要な人物の名前がクレジットされているのにあなたは気付いているだろうか。ということで今回はアーロン・カッツの影に隠れている不遇の監督マーサ・スティーヴンスと彼女の作品"Pilgrim Song"を紹介していこう。

マーサ・スティーヴンス Martha Stephens 1984年3月12日ウェストバージニア州ハンティントンに生まれた。親類にはアメリカの著名な小説家ジェシー・スチュアートがいる。子供時代はケンタッキー州の東部で過ごし、家族からアパラチア山脈に伝わる昔話やフォークソングの数々に親しみながら育った。特に祖母が鼻にかかったような声で歌う"Frankie and Johnny"などの歌に魅了されたそう。そういった歌には殺人や火事など胡乱な内容のものが多くあったが、スティーヴンスは"家族が夢中になっているああいった生々しい感覚に私も恋に落ちてしまったんです。そしてそんな彼らの生活を祝福し、厳しくも美しいこの地域について描き出す映画を作りたいとそう思いました"と語っている。ノースキャロライナ美術大学で映画について学び、卒業後は映画製作の傍らウェストバージニア州のミドルスクールで教師としても働いていた。

デビュー作は2005年の短編"Echo Hollow"、ハンティング中に起こった事故を隠そうと奔走する兄弟の姿を描き出したスリラー映画だ。そして2006年の短編"Ant Hills"を経て、2010年には初の長編作品"Passenger Pigeons"を監督する。舞台は彼女の故郷であるケンタッキー州東部の炭田地域、付近の町でとある炭坑夫が謎の死を遂げたことから波紋が広がるという群像劇であり、マンブルコア的な面で見るとまず主要人物の一人がこのブログではもはやお馴染みケンタッカー・オードリーであり、更に彼の実生活上のパートナーであるキャロライン・ホワイト Caroline White、そして彼の作品には欠かせない盟友ティモシー・モートン Timothy Morton が出演している点に注目。今作はSXSW映画祭で才能ある女性監督に贈られる"We Believe In You Award"賞を獲得するなど話題になる。そして2012年には件のティモシー・モートンを主演に据えた第2長編"Pilgrim Song"を監督する。

30代のジェームズ(ティモシー・モートン)は高校で音楽の教師をしているのだが、夏休みを前にクビになり無職となってしまう。同棲中の恋人ジョアン(Karrie Crouse、脚本も兼任)がビール工場で働く一方で、意気消沈のジェームズは家で怠惰な日々を送り、ジョアンとの関係性は微妙なものとなっていく。だがそんな中でこの現状を変えるために彼はとある計画を立てる。自身の住むケンタッキー州に位置するシャルトウィー・トレイスという山岳地帯を踏破するトレイル・ランニングに挑戦しようというのだ。そして彼は鬱屈した日常を抜け出し、大いなる自然へと飛び込んでいく。

最近は自暴自棄な生活を送っていた女性が、アメリカ西海岸を南北に縦断するパシフィック・クレスト・トレイルを歩くうちに救いを見出だしていくリース・ウィザースプーン主演の「わたしに会うまでの1600キロ」(私の去年のベスト映画です)や、ブログで紹介した作品だと2人の中年男性の彷徨を描き出したケリー・ライヒャルトの監督作品"Old Joy"(スティーヴンス監督自身、今作からの影響を公言している)など、山を歩いて自分探し映画が少なくないが、"Pilgrim Song"はマンブルコアという潮流からそんな系譜に連なる映画が現れたという印象だ。

"少し前、共同脚本を務めるキャリー・クローズバーバラ・ローデン「ワンダ」を見せてくれたのですが、私はその作品に打ちのめされてしまいました。あの瞑想的な演出がとても気に入ったんです。ケリー・ライヒャルト"Old Joy"も大好きな作品で、自然の中で撮影しようと思ったのはこの作品がきっかけです。70年代の映画に満ちる美的な雰囲気も好きで、そういった作品への愛が"Pilgrim Song"にも煌めいていると思います。どれだけズームなどの演出をしているか数えてみて下さいよ!"*1

そして男性主人公を吸えたことについてはこう語っている。"私は主人公に男性を書くのが好きなんです、男らしい小説や映画が好みなので。ダイ・ハードが観たいとそういった単純な訳でもなくゼア・ウィル・ビー・ブラッド「ノー・カントリー」なんかがもっと好きなんです。思うに男たちが自身の繊細な心とどう対峙するのかを見るのが私は好きなんだということでしょう"*2

しばらくの間、彼の旅路には果てしない静寂がピンと張り詰めている。空を覆い隠すほどにその身を大きく広げる緑の色彩、その影に包まれながらジェームズは言葉もなく旅を続ける。だが基本彼はそんなシリアスな男でもない。夜になって野宿をしようとテントを張ろうとするが、柱がちゃんと立てられず自身の不甲斐なさに悶える姿は笑えるし、滝に到着したとなると近くの岩場に寝転がって響きを楽しんでいると、その横をのっそのっそと歩く一匹の亀。そんな風景は悩みがデカいのは分かるが何処か妙に滑稽な感じの彼にお似合いだ。

スティーヴンス監督の演出も一風変わったもので興味深い。彼女は一定の距離感を保った上で彼の旅路を撮すのだが、カメラはある地点に固定したままで横にゆーっくりと動かしたり、上にまたゆーっくりと動かしたりしながら周りに広がる風景をのんびりと撮していく。土が剥き出しになった崖、岩山の上から見えてくる鬱層たる森の大海、大いなる自然が抱く開放的な息遣いが画面から聞こえてくるようだ。そしてもう1つ頻発するのがズームの数々である。自然に対してもそんな演出が成されるが、印象的なねはひたすら歩き続けるジェームズの姿へ遠くからゆーっくりとズームしていき、いつしか彼の表情が自然以上の存在感を放つその瞬間だ。スティーヴンスは自然に分け入ると共に、彼の複雑な心の裡へとも入っていくことになる。

ジェームズは旅を続けるうちに様々な人々と出会う。時代遅れのヒッピーっぽい青年たち、聞いてもないのに女についての持論を滔々と喋る老人(彼を演じるアール・リン・ネルソンはスティーヴンス作品常連だがその話は追々)、そして思わぬ事故から足を痛めてしまった彼はライマンとボーという親子(Bryan Marshall&Harrison Cole)に出会い、彼らの元に厄介になることとなる。彼らもジェームズと同じように問題を抱えた人物で、オンボロのトレーラーハウスに住んでいる彼らはライマンにとっては妻でありボーにとっては母である女性に逃げられて傷心の日々を送っている。そんな彼らが共に過ごす束の間、湖畔でビールを飲みながら過ごす静かな時間、かと思えばデスメタルが禍々しく響くクラブでの思わぬ暴力沙汰……人生も半ばを過ぎたというのにこの惨状は一体何だろうか。そんな痛みに満ちた生を噛み締めながらも進まなくちゃならない人々の姿をスティーヴンスは暖かな眼差しで見つめ、抱きしめる。

参考文献
http://www.indiewire.com/article/meet-the-2012-sxsw-filmmakers-2-martha-stephens-pilgrim-song(インタビューその1)
http://smellslikescreenspirit.com/2012/03/martha-stephens-karrie-crouse-timothy-morton-bryan-marshall-kristin-slaysman-and-michael-abbott-jr-pilgrim-song-interview/(インタビューその2)

結局マンブルコアって何だったんだ?
その1 アーロン・カッツ&"Dance Party, USA"/レイプカルチャー、USA
その2 ライ・ルッソ=ヤング&"You Wont Miss Me"/23歳の記憶は万華鏡のように
その3 アーロン・カッツ&"Quiet City"/つかの間、オレンジ色のときめきを
その4 ジョー・スワンバーグ&"Silver Bullets"/マンブルコアの重鎮、その全貌を追う!
その5 ケイト・リン・シャイル&"Empire Builder"/米インディー界、後ろ向きの女王
その6 ジョー・スワンバーグ&"Kissing on the Mouth"/私たちの若さはどこへ行くのだろう
その7 ジョー・スワンバーグ&"Marriage Material"/誰かと共に生きていくことのままならさ
その8 ジョー・スワンバーグ&"Nights and Weekends"/さよなら、さよならグレタ・ガーウィグ
その9 ジョー・スワンバーグ&"Alexander the Last"/誰かと生きるのは辛いけど、でも……
その10 ジョー・スワンバーグ&"The Zone"/マンブルコア界の変態王頂上決戦
その11 ジョー・スワンバーグ&"Private Settings"/変態ボーイ meets ド変態ガール
その12 アンドリュー・ブジャルスキー&"Funny Ha Ha"/マンブルコアって、まあ……何かこんなん、うん、だよね
その13 アンドリュー・ブジャルスキー&"Mutual Appreciation"/そしてマンブルコアが幕を開ける
その14 ケンタッカー・オードリー&"Team Picture"/口ごもる若き世代の逃避と不安
その15 アンドリュー・ブジャルスキー&"Beeswax"/次に俺の作品をマンブルコアって言ったらブチ殺すぞ
その16 エイミー・サイメッツ&"Sun Don't Shine"/私はただ人魚のように泳いでいたいだけ
その17 ケンタッカー・オードリー&"Open Five"/メンフィス、アイ・ラブ・ユー
その18 ケンタッカー・オードリー&"Open Five 2"/才能のない奴はインディー映画作るの止めろ!
その19 デュプラス兄弟&"The Puffy Chair"/ボロボロのソファー、ボロボロの3人
その20 マーサ・スティーブンス&"Pilgrim Song"/中年ダメ男は自分探しに山を行く

私の好きな監督・俳優シリーズ
その51 Shih-Ching Tsou&"Take Out"/故郷より遠く離れて自転車を漕ぎ
その52 Constanza Fernández &"Mapa para Conversar"/チリ、船の上には3人の女
その53 Hugo Vieira da Silva &"Body Rice"/ポルトガル、灰の紫、精神の荒野
その54 Lukas Valenta Rinner &"Parabellum"/世界は終わるのか、終わらないのか
その55 Gust Van den Berghe &"Lucifer"/世界は丸い、ルシファーのアゴは長い
その56 Helena Třeštíková &"René"/俺は普通の人生なんか送れないって今更気付いたんだ
その57 マイケル・スピッチャ&"Yardbird"/オーストラリア、黄土と血潮と鉄の塊
その58 Annemarie Jacir &"Lamma shoftak"/パレスチナ、ぼくたちの故郷に帰りたい
その59 アンヌ・エモン&「ある夜のセックスのこと」/私の言葉を聞いてくれる人がいる
その60 Julia Solomonoff &"El último verano de la Boyita"/わたしのからだ、あなたのからだ
その61 ヴァレリー・マサディアン&"Nana"/このおうちにはナナとおもちゃとウサギだけ
その62 Carolina Rivas &"El color de los olivos"/壁が投げかけるのは色濃き影
その63 ホベルト・ベリネール&「ニーゼ」/声なき叫びを聞くために
その64 アティナ・レイチェル・ツァンガリ&"Attenberg"/あなたの死を通じて、わたしの生を知る
その65 ヴェイコ・オウンプー&「ルクリ」/神よ、いつになれば全ては終るのですか?
その66 Valerie Gudenus&"I am Jesus"/「私がイエス「いや、私こそがイエ「イエスはこの私だ」」」
その67 Matias Meyer &"Los últimos cristeros"/メキシコ、キリストは我らと共に在り
その68 Boris Despodov& "Corridor #8"/見えない道路に沿って、バルカン半島を行く
その69 Urszula Antoniak& "Code Blue"/オランダ、カーテン越しの密やかな欲動
その70 Rebecca Cremona& "Simshar"/マルタ、海は蒼くも容赦なく
その71 ペリン・エスメル&"Gözetleme Kulesi"/トルコの山々に深き孤独が2つ
その72 Afia Nathaniel &"Dukhtar"/パキスタン、娘という名の呪いと希望
その73 Margot Benacerraf &"Araya"/ベネズエラ、忘れ去られる筈だった塩の都
その74 Maxime Giroux &"Felix & Meira"/ユダヤ教という息苦しさの中で
その75 Marianne Pistone& "Mouton"/だけど、みんな生きていかなくちゃいけない
その76 フェリペ・ゲレロ& "Corta"/コロンビア、サトウキビ畑を見据えながら
その77 Kenyeres Bálint&"Before Dawn"/ハンガリー、長回しから見る暴力・飛翔・移民
その78 ミン・バハドゥル・バム&「黒い雌鶏」/ネパール、ぼくたちの名前は希望って意味なんだ
その79 Jonas Carpignano&"Meditrranea"/この世界で移民として生きるということ
その80 Laura Amelia Guzmán&"Dólares de arena"/ドミニカ、あなたは私の輝きだったから
その81 彭三源&"失孤"/見捨てられたなんて、言わないでくれ
その82 アナ・ミュイラート&"Que Horas Ela Volta?"/ブラジル、母と娘と大きなプールと
その83 アイダ・ベジッチ&"Djeca"/内戦の深き傷、イスラムの静かな誇り
その84 Nikola Ležaić&"Tilva Roš"/セルビア、若さって中途半端だ
その85 Hari Sama & "El Sueño de Lu"/ママはずっと、あなたのママでいるから
その86 チャイタニヤ・タームハーネー&「裁き」/裁判は続く、そして日常も続く
その87 マヤ・ミロス&「思春期」/Girl in The Hell
その88 Kivu Ruhorahoza & "Matière Grise"/ルワンダ、ゴキブリたちと虐殺の記憶
その89 ソフィー・ショウケンス&「Unbalance-アンバランス-」/ベルギー、心の奥に眠る父
その90 Pia Marais & "Die Unerzogenen"/パパもクソ、ママもクソ、マジで人生全部クソ
その91 Amelia Umuhire & "Polyglot"/ベルリン、それぞれの声が響く場所
その92 Zeresenay Mehari & "Difret"/エチオピア、私は自分の足で歩いていきたい
その93 Mariana Rondón & "Pelo Malo"/ぼくのクセっ毛、男らしくないから嫌いだ
その94 Yulene Olaizola & "Paraísos Artificiales"/引き伸ばされた時間は永遠の如く
その95 ジョエル・エドガートン&"The Gift"/お前が過去を忘れても、過去はお前を忘れはしない
その96 Corneliu Porumboiu & "A fost sau n-a fost?"/1989年12月22日、あなたは何をしていた?
その97 アンジェリーナ・マッカローネ&"The Look"/ランプリング on ランプリング
その98 Anna Melikyan & "Rusalka"/人生、おとぎ話みたいには行かない
その99 Ignas Jonynas & "Lošėjas"/リトアニア、金は命よりも重い
その100 Radu Jude & "Aferim!"/ルーマニア、差別の歴史をめぐる旅
その101 パヴレ・ブコビッチ&「インモラル・ガール 秘密と嘘」/SNSの時代に憑りつく幽霊について
その102 Eva Neymann & "Pesn Pesney"/初恋は夢想の緑に取り残されて
その103 Mira Fornay & "Môj pes Killer"/スロバキア、スキンヘッドに差別の刻印
その104 クリスティナ・グロゼヴァ&「ザ・レッスン 女教師の返済」/おかねがないおかねがないおかねがないおかねがない……
その105 Corneliu Porumboiu & "Când se lasă seara peste Bucureşti sau Metabolism"/監督と女優、虚構と真実
その106 Corneliu Porumboiu &"Comoara"/ルーマニア、お宝探して掘れよ掘れ掘れ
その107 ディアステム&「フレンチ・ブラッド」/フランスは我らがフランス人のもの
その108 Andrei Ujică&"Autobiografia lui Nicolae Ceausescu"/チャウシェスクとは一体何者だったのか?
その109 Sydney Freeland&"Her Story"/女性であること、トランスジェンダーであること
その110 Birgitte Stærmose&"Værelse 304"/交錯する人生、凍てついた孤独
その111 アンネ・セウィツキー&「妹の体温」/私を受け入れて、私を愛して
その112 Mads Matthiesen&"The Model"/モデル残酷物語 in パリ
その113 Leyla Bouzid&"À peine j'ouvre les yeux"/チュニジア、彼女の歌声はアラブの春へと
その114 ヨーナス・セルベリ=アウグツセーン&"Sophelikoptern"/おばあちゃんに時計を届けるまでの1000キロくらい
その115 Aik Karapetian&"The Man in the Orange Jacket"/ラトビア、オレンジ色の階級闘争
その116 Antoine Cuypers&"Préjudice"/そして最後には生の苦しみだけが残る
その117 Benjamin Crotty&"Fort Buchnan"/全く新しいメロドラマ、全く新しい映画
その118 アランテ・カヴァイテ&"The Summer of Sangaile"/もっと高く、そこに本当の私がいるから
その119 ニコラス・ペレダ&"Juntos"/この人生を変えてくれる"何か"を待ち続けて
その120 サシャ・ポラック&"Zurich"/人生は虚しく、虚しく、虚しく
その121 Benjamín Naishtat&"Historia del Miedo"/アルゼンチン、世界に連なる恐怖の系譜
その122 Léa Forest&"Pour faire la guerre"/いつか幼かった時代に別れを告げて
その123 Mélanie Delloye&"L'Homme de ma vie"/Alice Prefers to Run
その124 アマ・エスカランテ&「よそ者」/アメリカの周縁に生きる者たちについて
その125 Juliana Rojas&"Trabalhar Cansa"/ブラジル、経済発展は何を踏みにじっていったのか?
その126 Zuzanna Solakiewicz&"15 stron świata"/音は質量を持つ、あの聳え立つビルのように
その127 Gabriel Abrantes&"Dreams, Drones and Dactyls"/エロス+オバマ+アンコウ=映画の未来
その128 Kerékgyártó Yvonne&"Free Entry"/ハンガリー、彼女たちの友情は永遠!
その129 张撼依&"繁枝叶茂"/中国、命はめぐり魂はさまよう
その130 パスカル・ブルトン&"Suite Armoricaine"/失われ忘れ去られ、そして思い出される物たち
その131 リュウ・ジャイン&「オクスハイドⅡ」/家族みんなで餃子を作ろう(あるいはジャンヌ・ディエルマンの正統後継)
その132 Salomé Lamas&"Eldorado XXI"/ペルー、黄金郷の光と闇
その133 ロベルト・ミネルヴィーニ&"The Passage"/テキサスに生き、テキサスを旅する
その134 Marte Vold&"Totem"/ノルウェー、ある結婚の風景
その135 アリス・ウィンクール&「博士と私の危険な関係」/ヒステリー、大いなる悪意の誕生
その136 Luis López Carrasco&"El Futuro"/スペイン、未来は輝きに満ちている
その137 Ion De Sosa&"Sueñan los androides"/電気羊はスペインの夢を見るか?
その138 ケリー・ライヒャルト&"River of Grass"/あの高速道路は何処まで続いているのだろう?
その139 ケリー・ライヒャルト&"Ode" "Travis"/2つの失われた愛について
その140 ケリー・ライヒャルト&"Old Joy"/哀しみは擦り切れたかつての喜び
その141 ケリー・ライヒャルト&「ウェンディ&ルーシー」/私の居場所はどこにあるのだろう
その142 Elina Psykou&"The Eternal Return of Antonis Paraskevas"/ギリシャよ、過去の名声にすがるハゲかけのオッサンよ
その143 ケリー・ライヒャルト&"Meek's Cutoff"/果てなき荒野に彼女の声が響く
その144 ケリー・ライヒャルト&「ナイト・スリーパーズ ダム爆破作戦」/夜、妄執は静かに潜航する
その145 Sergio Oksman&"O Futebol"/ブラジル、父と息子とワールドカップと
その146 Virpi Suutari&”Eleganssi”/フィンランド、狩りは紳士の嗜みである