2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧
ジョー・スワンバーグ&"Kissing on the Mouth"/私たちの若さはどこへ行くのだろう ジョー・スワンバーグ&"LOL"/繋がり続ける世代を苛む"男らしさ" ジョー・スワンバーグ&"Nights and Weekends"/さよなら、さよならグレタ・ガーウィグ ジョー・スワンバー…
マンブルコアにおいて、私が勝手に四天王と呼んでいる存在がいる。まず1人はアンドリュー・ブジャルスキー(紹介記事その1)、彼が居なければマンブルコアはなかった意味では頂点に君臨する存在と言える。そして次にジョー・スワンバーグ(紹介記事その2)、超低…
ジョー・スワンバーグ&"Kissing on the Mouth"/私たちの若さはどこへ行くのだろう ジョー・スワンバーグ&"Nights and Weekends"/さよなら、さよならグレタ・ガーウィグ ジョー・スワンバーグ&"Alexander the Last"/誰かと生きるのは辛いけど、でも…… ジョ…
さて、このブログでは"ポスト・マンブルコアの世代"と称してテン年代の米インディー作家を紹介している。この命名の由来は丁度このブログを始めた折り、大手映画情報サイトindiewireに"マンブルコアという言葉も、今年で10歳を迎えた。もうこの言葉使うの止…
さて私は先日ノア・バームバック監督作「ヤング・アダルト・ニューヨーク」を観てきたのが、これがかなり悪質なマンブルコア搾取、正確に言えばジョー・スワンバーグ搾取映画で驚いた。ベン・スティラー扮する40代の主人公にピチピチ20代のアダム・ドライヴ…
思春期という名の変化は類を見ないほどの激しさと痛みを伴う。身体の変化、そして精神の変化に誰もが戸惑い、それを受け入れることが出来ず、荒れ狂う波に呑み込まれることとなってしまう。だがそれによって苦しむのは当事者である少年少女だけではない、周…
さてベルギーである。正式名称ベルギー王国、フラマン語を公用語とするフランデレン地域、フランス語を公用語とするワロン地域とブリュッセル首都圏の3つから成り立つ連邦立憲君主制国家だ。そして首都ブリュッセルにはEUの主要機関が多く置かれているために…
今作の舞台は韓国の山奥に位置する谷城(コクソン)という名の寒村、警察官である中年男性ジョング(「漁村の幽霊 パクさん、出張す」クァク・ドウォン)は妻(「彼とわたしの漂流日記」チャン・ソヨン)や娘のヒョジン(キム・ファニ)らと共にこの村で暮らしている…
映画においてデビュー長編にはその監督の全てが宿る。この物言いは元々小説に向けられる物だが、私としては映画において最も顕著ではないかと思っている。何故なら映画は他の芸術作品に懸けるコストの大きさが違う。映画はとにかく金がかかる、最低でも数百…
何も変わらない退屈な毎日、次第に色褪せていく日常、人生の全てが同じことの繰り返しのように思えて、自分はそんな反復の中で磨り減り、成す術もなく死んでゆくしかないのかと深い絶望感に襲われたことはないだろうか。この窒息しそうなほど退屈な日常を投…
さてベネズエラである。この国は現在未曽有の経済停滞に陥っている。原油埋蔵量が世界一の産油国であり、その輸出収入によって反映を誇る時代が続きながら、原油価格の低迷によって危機的状況に陥ることとなっている。物価の高騰、食料品や衣料品の不足、更…
太古の昔から自然と人間は手を取り合って生きてきた。自然はその清冽な空気や豊穣な実りによって私たちを満たし、鮮やかな色彩や広大さによって私たちを魅了し、時には大いなる災厄によって私たちを危機に陥れる。自然は様々な側面を持ち、私たちはそれを目…
去る8月31日、三大映画祭の1つであるヴェネチア国際映画祭が幕を開けた。デミアン・チャゼルの新作ミュージカル"La La Land"が絶賛で迎えられ、ドゥニ・ヴィルヌーヴの"Arrival"もなかなかの評判、序盤から映画祭は熱を帯びているが、所詮海の向こうの出来事…