2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧
Noah Buschel&"Bringing Rain"/米インディー映画界、孤高の禅僧 Noah Buschel&"Neal Cassady"/ビート・ジェネレーションの栄光と挫折 Noah Buschelの略歴およびデビュー長編"Bringing Rain"と第2長編"Neal Cassady"についてはこの記事参照2001年9月11日、…
今までZ級映画ばかり観てきたからか、洋画における全然変ではない日本描写を見ると背中がむず痒くなってしまう。Z級映画ではニンジャ、サムライ当たり前、何か頭に日の丸ハチマキ付けているヤバい奴が出てきたり、セガールが日本刀を持ちながら「これ人斬れ…
Noah Buschel&"Bringing Rain"/米インディー映画界、孤高の禅僧 Noah Buschelの略歴およびデビュー長編"Bringing Rain"についてはこの記事参照ニール・キャサディとは一体誰か? ビート・ジェネレーションの旗手ジャック・ケルアックの代表作「路上」におい…
ジョセフィン・デッカー&"Art History"/セックス、繋がりであり断絶であり ジョセフィン・デッカーの略歴、および俳優デビュー作"Art History"についてはこちら参照。2014年12月、アメリカの高名な映画評論家リチャード・ブロディがこんな題名の記事をニュ…
以前私はこのブログでケリー・ライヒャルトというアメリカ映画界における小さな巨人を特集した(この紹介記事を読んでね)。日本では辛うじて「ウェンディ&ルーシー」と「ナイト・スリーパーズ/ダム爆破計画」がソフトスルーになっているが、この扱いは余りに…
さて2016年も半ばが過ぎようとしている。私も映画をボコスカ観てきたが、クソ面白い映画がボコスカ出てきて嬉しい悲鳴が上がるほどだ。それでも今年の上半期ベストに食い込んでくる映画はもうそろそろ打ち止めかな……と思いきや、これまた素晴らしい映画が南…
昨今、アメリカにおいて人種の多様性が叫ばれているのだが、よくよく見てみるとそれは白人と黒人の問題に矮小化されており、その他の人々が蚊帳の外に置かれた状況が広がっている。アメリカに住んでいるのは2つの人種だけではない、ヒスパニックにアジア人が…
さて前回は何度か続けて、ポスト・マンブルコア世代を代表する監督の1人ネイサン・シルヴァーを連続して取り上げ、それを通じていかにマンブルコアが咀嚼され、新たな表現はどのように生まれていったのかを見てきた。そして今回紹介するのはマンブルコアと直…
最近インディー映画で名を上げた映画作家がいきなりビッグバジェットの大作に起用されるというトレンドが形成されてきているが、特に今はいわゆるカミング・オブ・エイジ映画の作り手が青田買いの対象になっている状況が顕著になっている。"The King of Summ…
ネイサン・シルヴァー&「エレナ出口」/善意の居たたまれない行く末 ネイサン・シルヴァー&"Soft in the Head"/食卓は言葉の弾丸飛び交う戦場 ネイサン・シルヴァー&"Uncertain Terms"/アメリカに広がる"水面下の不穏" ネイサン・シルヴァーの略歴と彼の第…
ネイサン・シルヴァー&「エレナ出口」/善意の居たたまれない行く末 ネイサン・シルヴァーの略歴と彼の第2長編「エレナ出口」についてはこの記事参照。家族にしろ、親戚一同にしろ、同じような境遇の友人たちにしろ、時には名前すら知らない赤の他人とにしろ…
ゼロ年代の米インディー映画界に広がっていたのは"居心地の良い閉塞感"と言うべきものだった。ロクに仕事もしないで、仲間たちと何となくずるずると日々を過ごして、その日常がマンブルコアというムーブメントに結実するも、やっぱりそのまま何となくずるず…
以前、このブログでディートリッヒ・ブルッゲマンと彼の作品「十字架の道行き」を紹介した。厳格なキリスト教コミュニティで生まれ育った少女が、生まれつき言葉を喋れない弟のためにキリストへの信仰を貫こうとした末に起こる悲劇をワンシーン・ワンカット…
さて再びのリチャード・リンクレイターである。私は以前リンクレイターの初長編は「バッド・チューニング」だとばかり思っていた。長じてその前に"Slacker"という長編映画を作っているのを知りこれが初長編だと思い直したのだが、いやいや"Slacker"の3年前に…