さて、マヨット島である。ここはフランスの海外県の1つであり、コモロ諸島を構成する島の1つでもあったりする。だが他の島々がコモロ連合としてフランスからの独立を選んだ一方で、マヨット島はフランスに残留して今に至るという経緯がある。そんな狭間の存…
さて、チャドである。アフリカ大陸の中央部に位置している内陸国でリビアやニジェール、スーダンといった国々と隣接している。公用語はアラビア語とフランス語、主要な宗教はイスラム教とキリスト教である。日本においてこの国で有名なことといえば、首都が…
さて、フィジーである。この国は南太平洋のフィジー諸島とその北方のロツマ島からなるオセアニアの群島国家であり、日本ではサンゴ礁などが有名だろう。今回の舞台は、しかしそのフィジー諸島ではなくロツマ島である。ここにはポリネシア系の先住民であるロ…
さて、西サハラである。アフリカ大陸の大西洋岸にある地域で、だが国として独立はしていない。亡命政権であるサハラ・アラブ民主共和国とモロッコが領有を主張しており、長きに渡る紛争が続いているのである。このように今も独立を目指す西サハラにおいて、…
さて、スリナムである。南アメリカ大陸の北東部に位置する国であり、ガイアナや仏領ギアナと合わせてギアナ三国とも呼ばれている……って、前回の仏領ギアナ映画を紹介した記事と冒頭が似てるが、まあもちろん合わせている。この国の映画や映画監督に関しては…
さて仏領ギアナである。ここは南アメリカ大陸の北東部に位置するフランスの海外県ならびに海外地域圏であり、ガイアナやスリナムと合わせてギアナ三国とも呼ばれている。日本ではラテンアメリカ文化の受容は盛んだが、この三国は公用語がそれぞれ英語、オラ…
さて、グリーンランドである。北極海と北大西洋の間にある世界最大の島であり、1721年から1953年まではデンマークの植民地だったが、今はデンマークの一部として自治政府が置かれており、広範な自治が認められている。とはいえこれはある種、未だにデンマー…
さて、レユニオン島である。インド洋に浮かぶフランスの海外県であるこの島には、独自の文化が存在している。最近だと“エレクトロニック・マロヤ”というこの島伝統の音楽マロヤをEDMとして再構築した音楽が世界的に名声を博しており、実は私もどハマりしてい…
さて、サウジアラビア映画である。日本でも数年前に「少女は自転車に乗って」という作品が話題になったが、おそらくサウジアラビア映画と聞いて名前が挙がるならこれ以外はほぼないのではないか。斯く私ですらそんな感じである。だからこそ、サウジアラビア…
さて、この鉄腸野郎Z-SQUAD!!!!!では主に最新の日本未公開を紹介してきた。最近は本の執筆で忙しくなり、あまりここに記事が書けていないが、数ヶ月前には“済東鉄腸オリジナル、2020年代注目の映画監督ベスト100!!!!!”というまとめ記事を出したりとまだ…
皆さんはボリ・ケラというスポーツを知っているだろうか。これはバングラデシュの伝統的レスリングである、投げ技、関節技などといった組み技を主としたコンバットスポーツの一つだ。砂と土の競技場で、半裸になった筋骨隆々の男たちが全力でぶつかりあうこ…
さて、イエメンである。アラビア半島の南端にある国であるが、2015年からは内戦が続いており予断を許さない状況となっている。映画産業は未だ小規模なものであり、この国で初めて長編映画である“A New Day in Old Sana'a”(アラビア語原題:“يوم جديد في صنعا…
さて、リビアである。この国ではムアンマル・アル=カッザーフィーによる独裁政権が40年以上にもわたって続いていたが、2011年に反政府デモを発端として内戦が始まり、それが今でも継続しているという状況だ。この情勢は混迷に混迷を極めているが、今回紹介…
さて、カーボベルデである。映画界においてはペドロ・コスタの作品でカーボベルデが舞台になったり、カーボベルデ移民が主人公になるなどしているので、そこからこの国を知った人も多いかもしれない。最近では「クレオの夏休み」というフランス映画で、カー…
さて、ルワンダである。アフリカ東部に位置するこの国は、映画的な側面ではあまり顧みられることはないだろう。おそらく広く思い出されるのは大量虐殺を扱った「ホテル・ルワンダ」くらいではないだろうか。ルワンダ人によるルワンダ映画はシネフィルにすら…
かつてユーゴスラビアという社会主義国家が東欧に存在した。数十年の安定を経てカリスマ的な指導者であったチトーの死後、急速に崩壊が始まりユーゴスラビア紛争が起こることとなる、かつて隣人同士だった民族同士が殺しあうという凄惨な状況に陥り、ユーゴ…
さて、モルドバである。日本だとこの国はウクライナに隣接しているがゆえ、ウクライナ侵攻の影響をモロに受けて情勢不安が続いていることが有名かもしれない。そして憲法において公用語の“モルドバ語”が“ルーマニア語”という記述に改正されたという報道を聞…
さて、未知の国の映画を探し求め、それについての記事を書き続けて早9年、何だか色々なことがあった。ある未公開映画を紹介したら、その監督からメッセージが来たり。フランスかぶれの映画批評家とTwitter上で大喧嘩して、ちょっとした騒ぎになったり。クロ…
razzmatazzrazzledazzle.hatenablog.com ネットにおいて常に議論されているものの1つと言えばセックスだろう。中でもセックスにおける“合意”についての議論は激しいもので、その複雑な議論に疲れ果てたのか“じゃあ全部レイプじゃないか!”と思考停止に陥って…
さて、コモロ連合である。インド洋上、モザンビークとマダガスカルという国に挟まれたこの連邦共和制国家の島国、日本ではあまり知られていない国かもしれない。斯く言う私も知られざる国の映画を探求する過程で、名前だけは知っていたのだが、肝心の制作映…
さて、カバルダ・バルカル共和国である。ロシア連邦の構成国家の1つであるこの国から、近年新たなる才能が多数現れている。例えば日本でも「戦争と女の顔」が公開されたカンテミール・バラーゴフ、さらにカンヌ国際映画祭ある視点部門で作品賞を獲得、その後…
2000年代後半から2010年代にかけて、今まで注目されてこなかった国の映画が注目を受け世界を席巻することになる。韓国、ギリシャ、ルーマニア……韓国映画の活況は日本でも十全に紹介され、後者2国の映画に関しても少なくとも私の鉄腸ブログで何本も紹介してき…
何というか時々“妙な映画”としか呼称できないような映画に遭遇することがある。例えば演出があまりにも変な映画だったり、物語の展開があまりにも不可解なものだったり、登場人物の行動原理があまりにも理解できない映画だったりする映画に出会うと“妙な映画…
ブルキナファソは西アフリカに位置する内陸国であるが、隣接国であるマリやニジェールなどともにフランスによって植民地化された国でもある。その影響は公用語がフランス語であることや法システムがフランスに則っていることなどからも理解できる。そんな国…
さて、ブルキナファソである。この国は例えばイドリッサ・ウエドラオゴ Idrissa Ouedraogoやガストン・カボーレ Gaston Kaboréなど日本で作品が上映されるほど著名な映画監督にも恵まれている。さらにこの国ではアフリカ映画のある種メッカとも言えるワガド…
ビョーク、シガー・ロス、オブ・モンスターズ・アンド・メン……その国の規模に反してアイスランドの音楽超大国ぶりたるや、他に並ぶ国を思いつかないほどだ。私がルーマニア映画をきっかけにルーマニア語を学んだのと同じように、アイスランド音楽に触れてア…
さて、フェロー諸島である。デンマークの自治領であるこの地域にも、実は固有の映画産業が存在している。まず70年代後半にフェロー諸島舞台、フェロー人キャスト、この地域で話されるフェロー語を使用した数本の映画がスペイン人監督Miguel Marín Hidalgoに…
さて、カタールである。アラビア半島の北東部に位置するこの小さな国は、映画界における存在感もまた比較的小さい。私のように日本未公開映画を観まくっている方ならばアラブ首長国連邦やルクセンブルクに並んで、他国の映画を共同制作する国として知ってい…
さてさて、この鉄腸ブログでは何度も書いているが、最近にわかにネパール映画界がアツいことになっている。この国の新鋭たちの作品が2022年辺りからサンダンスやロッテルダムなどの有名映画祭に続々と選出されているのだ。そして2023年、その中でもより特権…
さて、レバノンである。この国は人口1人当たりの難民受け入れ数が最も多い国としても有名だろう。近隣国であるシリアやパレスチナからの難民が多く押し寄せるゆえである。更には地中海を挟んでアフリカ大陸にも距離が近いので、そこから難民や移民たちがやっ…