2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧
クズ野郎を描いた映画は枚挙に暇がない。私が好きな作品で言えばマーティン・スコセッシの「タクシードライバー」に、フランク・カルフンの「マニアック」(ウィリアム・ラスティグ版も好きだが個人的にはこちらに軍配)、リック・アルヴァーソンの"Entertainm…
現在、中国の映画産業は前代未聞の活況を呈しており、チャイナマネーは世界的に見逃せない物となっている。特にハリウッドとの関係は密接で、共同制作は当たり前、「トランスフォーマー ロストエイジ」や「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」にはスポ…
映画界における女性差別は世界のどこにおいても根深い問題だ。日本においても、アメリカにおいても、フランスにおいても……しかしメキシコにおいては少しばかり状況が違うらしい。劇映画の領域においては他の国と同じく男性中心の状況はほぼ変わっていないの…
Noah Buschel&"Bringing Rain"/米インディー映画界、孤高の禅僧 Noah Buschel&"Neal Cassady"/ビート・ジェネレーションの栄光と挫折 Noah Buschel&"The Missing Person"/彼らは9月11日の影に消え Noah Buschelの略歴および今作以前の長編諸作については…
田舎の美しい風景を背景とした少年と鳥の交流、このキーワードで連想する映画はなんだろうと言われれば、やはりケン・ローチの「ケス」じゃないだろうか。どこにも居場所のない労働者階級の少年がある日タカのヒナを救ったことをきっかけに人生が開けたかの…
クリスティ・プイウ&"Marfa şi Banii"/ルーマニアの新たなる波、その起源 クリスティ・プイウ&「ラザレスク氏の最期」/それは命の終りであり、世界の終りであり クリスティ・プイウの略歴、および長編デビュー作、第2長編についてはこちらの記事参照2005年…
ラドゥー・ムンテアン&"Hîrtia va fi albastrã"/革命前夜、闇の中で踏み躙られる者たち ラドゥー・ムンテアン&"Boogie"/大人になれない、子供でもいられない ラドゥー・ムンテアンの略歴および彼の長編第2作"Hîrtia va fi albastrã"と"Boogie"についてはこ…
ラドゥー・ムンテアン&"Hîrtia va fi albastrã"/革命前夜、闇の中で踏み躙られる者たち ラドゥー・ムンテアンの略歴および彼の長編第2作"Hîrtia va fi albastrã"についてはこちら参照ルーマニアにおいて生まれた新たなる波が世界を覆い尽くそうとしていた頃…
さて最近は堰を切ったかの如く現代ルーマニア映画を紹介しているのだが、私の中で"ルーマニアの新たなる波"四天王というのが存在している。まず1人は「4ヶ月、3週と2日」のクリスティアン・ムンジウ、2人目は先にブログで紹介した「ラザレスク氏の最期」クリ…
クリスティ・プイウのデビュー長編"Marfa şi Banii"は、徹底したリアリズムと社会システムへの静かな怒りによって、ルーマニア映画がゼロ年代に花開く切っ掛けを作り出した、それが2001年のことだ。更に2004年にはCătălin Mitulescuの"Traffic"がカンヌ国際…
先頃、私はCINEPUBというYoutubeアカウントを見つけたのだが、これがマジでスゴかった。CINEPUBはルーマニア映画の発信拠点であるカルチャーセンターなのだが、そこが過去・現在問わず様々なルーマニア映画を英語字幕付きで無料配信しているのである。そして…