スイス映画
反抗期の子供たちを描いた映画は世界に数多くあるはずだ。皆、世界に反旗を翻す若者たちが大好きなのだから。だが反旗を翻される親たちを描き出した作品はそんなに多くない。誰もが反抗的な子供だった時代がありながら、親になる人はそこまで多くないからだ…
アニメーションというのは目に見ることのできないはずの様々な感情を、私たちの目の前で鮮やかにかつ魔法のように描き出していくメディアだ。生の喜びや楽しみ、哀しみ、そしてその全てをうちに抱いた愛をもアニメーションは豊かな映像で以て描き出していく…
私のツイッターのフォロワーは台湾好きが多い。彼/彼女らは頻繁に台湾へと旅行し、様々に楽しんでからほっくり顔で帰ってくる。そして皆がその時の写真を挙げる訳だが、美味しそうな食事に洒脱な建物、美しい風景や驚きの仮装写真などなど見てるこっちまで台…
最近は余り聞かれなくなったが、日本で一時期"オレオレ詐欺"という奴が流行った。電話口で孫を騙ってお爺ちゃんお婆ちゃんからお金をせびるあの詐欺である。今回紹介するCyril Schäublin監督作"Dene wos guet geit"は外国にも同じような詐欺があるのだなと思…
孤独は何にも増して人間を追い詰めていく。この世に生きる限りそれから完全に逃れることは出来ないだろう。だからこそ人々はそれぞれに孤独を乗り越える術を身につけてきた。その1つが想像力だ。頭の中に自分が生きるこの辛く苦しい世界とは別の、切実な願い…
アンドレア・シュタカ&“Das Fräulein”/ユーゴスラビアの血と共に生きる アンドレア・シュタカの経歴、及び長編デビュー作"Das Fräulein"については上記の記事を参照。"Das Fräulein"がロカルノ映画祭で金豹賞を獲得したのは2006年のことだ。しかしアンドレ…
スイスと旧ユーゴ圏の繋がりは1920年代にまで遡る。当時のユーゴスラビア王国から約1000人の移民がスイスに来たのを皮切りに、第二次世界対戦を挟んで40年代後半、50年代と旧ユーゴ圏からの移民はどんどん増えていった。そして冷戦下の1965年、スイスと旧ユ…