アメリカ映画
性指向にしろ性自認にしろ、性というものが多様になってきている。いや、多様な性を持つ人々というのは以前から存在していたに決まっているが、彼らが“私たちはここにいる!”と叫んできた行動の数々がとうとう実を結んで、多様性が可視化されてきたという方…
最近、建築学に嵌まっており、建築や都市計画という面から映画を観たりしているのだが、そういった意味でかなりしっくり来る映画に映画館で2本連続出会った。「イン・ザ・ハイツ」と「映画クレヨンしんちゃん謎メキ!花の天カス学園」だ。まず「イン・ザ・ハイ…
さてさて"2020年代、未来の巨匠との対話"のお時間である。今回インタビューしたのはアメリカ実験映画界に颯爽と現れた新鋭監督Jonathan Davies ジョナサン・デイヴィスだ。彼のデビュー長編"Topology of Sirens"は正に驚きの1作だ。亡くなった叔母の家に引っ…
“何で裸足なの?”と「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」を観た人々が言っているのを、驚くほど頻繁にTwitter上で見た。もしこれを監督に実際尋ねたとしたなら、観客が理解できるにしろできないにしろ、彼は即答するだろうという妙な確信がある。そういう…
いくら理由をつけたとしても、結局、究極的にはただ暴力が振るいたいだけ。それでも知りたい、なぜ自分は暴力に惹かれるのか、なぜ社会に暴力は存るのか。「Mr. ノーバディ」はある映画監督が暴力について理解しようと試みる、その終ることなき過程なのだと私…
さて、Jack Nicholson ジャック・ニコルソンである。俳優としての彼を知らない映画好きはいないだろうが、では作り手としての彼はどうだろう。Roger Corman ロジャー・コーマンの下で多くの作品に出演していた彼は60年代から脚本も書き始めるのだが、ここに…
"天才? 詐欺師? 誇大妄想狂? 異端者? ある者たちからは映画の天才、フェミニスト、アメリカ映画界の純なる異端者と呼ばれる一方、ある者たちからは覗き魔で誇大妄想狂の'世界サイテーの監督'と侮られる。そんな中でこの男は執拗に、執拗なまでに人生と芸…