私の好きな監督・俳優
去年末、アイヌ遺骨の収集に関して日本人類学会が初の謝罪を行ったという報道があった。アイヌは日本における先住民族であるが、大和民族による支配が進行する中で考古学や人類学の研究対象になり、頭骨の形や大きさの比較などを目的に大量の遺骨を収集され…
razzmatazzrazzledazzle.hatenablog.com Marinos Kartikkisの略歴とその前作についてはこちらの記事参照さて、キプロスである。ここでは何度も書いているだろうが、今キプロス映画界がアツい。同じくギリシャ文化圏で公用語も同じなギリシャがトコトン捻くれ…
バカンス映画といえばジャック・ロジエの諸作などフランス映画の十八番だと思われがちだろう。だが長期的なバカンスを取る文化はフランスだけでなく、ヨーロッパ全域に存在している。だからこそ私たちが知らないだけでバカンス映画というのはヨーロッパ全域…
razzmatazzrazzledazzle.hatenablog.com1970年代、トルコは政治的動乱の真っ只中にあった。新しく導入された比例代表制によって多党乱立状態に陥り、これが原因で左右の政治対立による政治テロが激化していた。その混乱に乗じ、極右政党である民族主義者行動…
皆さんは“チャウシェスクの落とし子”という言葉を聞いたことがあるだろうか。ニコラエ・チャウシェスクをリーダーとする社会主義政権下のルーマニアでは国力を増強するために避妊や中絶を禁止され、それによって多くの子供たちがこの世に生まれることとなる…
ある時、環境活動家であるグレタ・トゥーンベリはこんなことを叫んだ。あなたたちが私たちを見捨てるのであれば、私たちは絶対に許しません。いわゆるZ世代、さらにその下にあたるα世代は、私も含めた大人世代は、戦争や環境破壊などに何の対策も打てること…
さて、コンゴ民主共和国である。アフリカ中央部に位置するこの巨大な国はベルギーによる植民地支配時代から今に至るまで、平穏とは程遠い年月を送っている。近年この地域で猛威を振るうのは反政府武装勢力である3月23日運動、通称M23である。彼らはコンゴ東…
さて、ツォンガ語である。これはアフリカ南部で話されているバントゥー系言語の1つであり、例えば南アフリカ共和国では165万人が話し11の公用語の1つにも含まれている。だが一方で隣国であるモザンビークにもまた150万人もの話者がいながら、未だに公用語と…
アンゴラ、アフリカ南西部に位置するこの共和制国家はかつてポルトガルの植民地だった。大航海時代、先んじて海外進出を開始したポルトガルはアフリカの西海岸を南下する中でアンゴラにあたる地域への進出を開始、徐々に植民地化していった後に南米や西イン…
私は世界中の映画を探求しているわけだが、その姿勢は映画だけじゃなく芸術全般で言える。特に音楽はSpotifyのおかげで芸術において最も容易にそういった世界の作品に触れられるようになった。そこにおいてより見つけやすい2つのジャンルがある。まず1つが伝…
当時日本でも報道されていたが、2024年にバングラデシュでいわゆる七月政変が勃発した。まず公務員の採用枠において、1971年の独立戦争を戦った退役軍人の家族が優遇されるというクォーター制度がこの国に存在していた。2018年には同制度の改革を求める市民…
さて、ソロモン諸島である。南太平洋はメラネシア地域に位置する、6つの主要島と約1000もの島々から構成された島嶼国だ。人口は約70万人で、公用語としては英語と、英語ベースのクレオール言語であるピジン語が使われている。世界的には太平洋戦争の激戦地と…
さて、ナガランド州である。インド北東部にある8州のうちの1つとして険しい山岳地帯に位置している州で、東にはミャンマー、北にチベットと中国、西にブータンとネパール、南にバングラデシュが隣接している。ミャンマーにも分布するモンゴロイド系の民族で…
さて、南チロルである。ヨーロッパ中部、そのオーストリアとイタリアにまたがるアルプス山脈東部にチロルと呼ばれる地域があるのだが、南チロルは名前の通りその南側に位置している。現在はイタリア領でトレンティーノ=アルトアディジェ自治州となっている…
さて、シッキム州である。ここはインド北東部に位置する州でありブータン、チベット、ネパールといった国々と国境を接している。ヒマラヤ山脈の一部であり世界で3番目に高いという8,586mもの標高を誇るカンチェンジュンガは、この州で最も有名なものかもしれ…
さて、マニプール州である。インド北東部に位置する州の1つであり、ミャンマーとの国境沿いに位置している。州都はインパール、日本人が聞くと何とも言い難い気分になる第2次世界大戦におけるあの激戦地は実はここに位置していたりする。そして住民にはチベ…
移民たちの姿を描きだす作品は枚挙に暇がないだろう。よりよい未来を求めたため、その土地の文化に惹かれたゆえ、戦火を逃れるため、パートナーの故郷へ移住するため。様々な理由から人は生まれ育った国とは違う国へと移住し、移民となるわけだが、流動性が…
2017年、映画監督であるNina Paninnguaq SkydsbjergとSofie Rørdamの2人はグリーンランドにある更生施設を取材することになる。犯罪を犯したがゆえに何かと偏見を持たれがちな収容者たちだが、彼らの実際の生活や本人たちの声を一般の人々に伝えたいというの…
さて今回紹介するThanvir Chowdhury監督のバングラデシュ映画“Kaffarah”(ベンガル語原題“কাফফারা”)、この映画の主人公であるショフィ(Raihan Uddin)はバングラデシュの地方に位置しているモスクで、イマームと呼ばれる指導者的立場として尊敬される人物だ。…
さて、キルギスである。中央アジアの一国であるこの国において映画といえば、日本で何作も作品が上映されている巨匠アクタン・アリム・クバトだろう。だが彼の作品以外にはキルギス映画が思い浮かばない人が、ほとんどではないだろうか。斯く言う私も、この…
さて、マルタ共和国である。この地中海に浮かぶヨーロッパの小さな島国には世界中から観光客が集まりその風光明媚さを楽しんでいる。さらに日本からも観光はもちろん、英語留学に訪れる人が多いというのはよく聞くところだ。これと同時に周辺のヨーロッパ諸…
世界最新の映画を追っていく中で、アラブ首長国連邦(UAE)において今女性監督によるジャンル映画が胎動を始めた予感がある。この国は自国初の長編映画が1988年制作、自国の映画が初めて劇場で上映されたのが2005年と大分遅咲きなのだが、2023年にこの国からか…
親子関係というものは創作において尽きせぬオアシスだろう。映画に関してだけでも、私がわざわざ名前を挙げずとも読者それぞれで頭に浮かぶ作品があるはずだ。そこにおけるサブテーマも千差万別なら、さらに作られた国も様々ではないだろうか。親子関係とい…
社会主義政権時代、ユーゴスラビアにおいてはパルチザン映画が多く作られていた。パルチザンというのは他国の軍隊による占領支配に抵抗した非正規軍のことであり、ユーゴでは特に枢軸国の支配に抵抗した共産主義者主体の勢力を指している。第二次世界大戦時…
歴史は勝者によって描かれる。そしてその勝者というのは社会における多数派である場合が多いゆえに、力を持てない少数派は歴史から消されて後世で語られることも必然的に少なくなる。ここにおいてクィア理論は、そんな多数派の歴史を性的少数者の視点から描…
この前、鉄腸ブログで“Perla”というスロヴァキア映画を紹介した。社会主義国家に、そして東欧に生まれ落ち、この地を故郷として生きざるを得なかった者たちの受難を描きだす壮絶な政治的メロドラマであり、2025年の“東欧映画”を語るうえで今作が提示した絶望…
さて、チェコスロヴァキアである。1918年から1992年にかけて中央ヨーロッパに存在した国だが、1948年からはチェコスロヴァキア共産党による社会主義国家となりそこから隔絶と抑圧、相互監視に満ちた時代が続くことになる。一時は自由への機運が高まり“プラハ…
カザフスタンにはイングーシ人という少数民族が住んでいる。北カフカースにそのルーツを持つイスラム教スンナ派である彼らは独自の文化や言語を持っており、ロシア連邦内には彼らの国であるイングーシ共和国も存在している。ではそんな彼らが何故ユーラシア…
さて、リトアニアである。この国は歴史を通じて列強国に翻弄され独立と併合を繰り返す年月が続いていた。そんな中で1991年にソビエト連邦による長きに渡る植民地化から脱してリトアニアは悲願の独立を果たして今に至るわけだが、この独立においては市井の人…
さて、釜山国際映画祭である。東アジアで最大規模の映画祭なわけだが、ここのプレミア上映作を観ながら思うのは、東京と並んでマジに玉石混交ということだ。今年も幾つも作品をFestival Scope Proで鑑賞したが“これはアカンわ”と思う作品が多かった。だが同…