ジョー・スワンバーグ&"Kissing on the Mouth"/私たちの若さはどこへ行くのだろう
ジョー・スワンバーグ&"Nights and Weekends"/さよなら、さよならグレタ・ガーウィグ
ジョー・スワンバーグ&"Alexander the Last"/誰かと生きるのは辛いけど、でも……
ジョー・スワンバーグ&"Silver Bullets"/マンブルコアの重鎮、その全貌を追う!
ジョー・スワンバーグ&"Marriage Material"/誰かと共に生きていくことのままならさ
ジョー・スワンバーグの作品についてはこちら参照。
さて、2011年には2年もの製作期間をかけた"Silver Bullets"を皮切りとして、ジョー・スワンバーグは異常なバイタリティーで以て映画を製作していき、とうとう1年で6本もの長編を完成させるという異様な達成を成し得た。だがそんな早さで映画作っても面白い映画なんて作れないだろとそんなことを思う方も多く居るかもしれない。そういう人間の鼻っ柱をブチ折る変態映画こそが6本の内の1本である"The Zone"なのである。
今作の舞台はアパートメントの一室、4人の男女がそこに身を寄せあっている。会話の数々からカップルのローレンスとソフィア(ローレンス・マイケル・リヴァイン&ソフィア・タカール)が部屋の持ち主であり、彼らの友人ケイト(ケイト・リン・シャイル、紹介記事読んでね)を交え3人で夜を過ごしていたらしいが、そこに謎の男(ケンタッカー・オードリー、"Marriage Material"にも出演)が現れ3人は彼を迎い入れることとなった状況が伺える。彼らがビールを飲み他愛ない話を繰り広げる、神について議論を繰り広げる、そんな姿がとりとめなく描かれながら、私たちはその裏側に何か禍々しい物の存在を感じ取るだろう。
ある時、下着姿のケイトが映し出される。だが画質は荒く、誰かが携帯のカメラで撮影しているとそんな印象を受ける。その疑問は聞こえてくるあの男の声で確信に変わるだろう。男は下着に沿ってケイトの肌に霧吹きをかけていく。彼女の白い肌はそれによって赤く染まっていく。全身に霧吹きをかけた男は彼女の下着を外すのだが、真っ白な乳房と赤色のコントラストには背徳的な官能が滲む。そして2人は粘り気のあるキスを交わし、その姿が粒子の荒い映像に浮かび上がる。
"The Zone"には明確なストーリーといったものが存在しない。とりとめない映像の連なり、しかもその殆どがエロティックなものだ。ケイトと男のセックス、ケイトが赤みを落とすためシャワーを浴びる姿、ソフィアがカメラの前で乱交について書かれた日記の文章を朗読する光景……これを観ていると、まるで何らかの悪意によって流出した芸能人のセックス動画を強制的に見せつけられるとそんな不愉快な心地に陥るはずだ。だが今作にはその不愉快さ以上の大いなる狂気が宿っていると断言できる。
彼らの姿を撮すのは画質の悪い携帯だけではない。時おりどこか遠くから部屋で何かをする4人の姿が撮されるとそんな瞬間が存在する。開かれたドア、その隙間から伺える官能的な光景。それはまるで真っ暗な廊下に立つ亡霊が息を潜めて彼らの姿を眺めるとそんな無気味な印象すら与える。この2つの悪意が糾われて現れる"The Zone"という映画は、リークされたセックス動画の皮を被った"呪いのビデオ"とでも言えばいいだろうか。私たちは観てはならないものを今観てしまっているという感覚、しかしそう頭では解っていても目を離すことが叶わない、そして観客は呪いに引き摺りこまれていく。そんな状況で物語は幻想的なトーンすら湛えることとなる。此所において謎の男は「テオレマ」でテレンス・スタンプが演じた美青年と同じだ。彼は怖気を振るうほどの魅力によって3人の男女を惑わし、次々とセックスを遂げる。その姿は2つの悪意によって映像として焼き付けられ愛の地獄へと誘われていく……
という所で取り敢えず"The Zone"のレビューを一旦区切りたい。ここから先を文章とするとなると絶対に重要なネタバレは避けられないからである。取り敢えず今後この映画を観たいという方でネタバレされたくないという方は、ここでさようなら、別の記事をお待ちください。だがもし別にネタバレOKという方はこのまま画像の下にスクロールして頂きたい。ということで警告はしたので後は自己責任で。
マジでスワンバーグ頭オカシイだろ、ガーウィグと別れてから頭に蛆沸き始めてるわ……と思う頃、いきなりモニターを見ている4人とスワンバーグ、そして撮影監督のアダム・ウィンガードの姿が映される。あの俺とケンタッカーがキスしてるシーンはミステリアスでなかなか良いよ……とローレンスが喋っていたり何が何だか解らないのだが、つまり"The Zone"は"The Zone"という映画を撮影するスワンバーグ組についてのドキュメンタリーへと劇的に姿を変えてしまうのである。
そして「テオレマ」よろしく謎の男が消えた後の残された3人が苦しみに見舞われるシークエンス、その撮影と舞台裏が混ざりあう異様な状況が展開していく訳だが、ある狂気が加速度的に漲り始める。撮影後にがお遊びで全裸のリヴァイン(ここから役名が紛らわしいので現実の彼らを呼ぶ際は苗字で記すことにする)を撮し始めるのだが、彼女はオナニーを要求し刺激で少しずつ大きくなるぺニスを凝視する、そんな映像が何分もの間続くのだ。だがこれだけでは終わらず2人の行為はエスカレートし始める。
ここで書くべきなのはソフィア・タカールとローレンス・マイケル・リヴァインについてだろう。2人は共に俳優・映画作家であり、2010年頃からマンブルコア・コネクションに中途参加したのだが、実はこの2人は付き合っており2016年には結婚も果たしている。そんな関係性の2人だが、タカールのデビュー長編"Green"は"The Zone"にも出演しているケイト・リン・シャイルが主演を果たしており、内容は主人公(シャイル)と彼女の恋人(リヴァイン)がとある女性(タカール)と出会い友人関係となるが、恋人が彼女に惹かれ始めるのを見て主人公は深い嫉妬を覚え……という内容で誰が誰を演じているか見れば分かるが、幾重にも捻れた関係性があるのは明らかだろう。まだ観てない(観たらタカールの紹介記事と共に書きます)がリヴァインとシャイルのセックスシーンも普通にあるらしく、それを演出しながらタカールがどう思ったか知れない……と下衆な勘繰りが止まらなくなるが、おそらくこれも彼女らの想定内だろう。何故なら"The Zone"では正に私たちの勘繰りがそのまま映し出されるからである。
撮影中、スワンバーグがモニターでタカールら3人が3Pを繰り広げるシーンを確認するという場面がある。そしてその姿を携帯で撮影している存在がいるのだが、それがタカールなのである。彼女がスワンバーグに進捗具合を聞くと、彼は「もうこんなの無理だ」と弱音を吐き始める。そう、これはスワンバーグが自分の意思で撮影している訳でなく、タカールたちの頼みで撮影させられている訳である。そしてこの"The Zone"という作品は、タカールとリヴァインが自分たちの関係性への試練として、互いが別の人間とセックスする姿を見てそれに耐えられるかを試すという計画の一環であることが発覚する。とんでもないド変態カップルだが、その変態プレイに巻き込まれたスワンバーグは頭を抱えながら「僕は誰かの役に立つため、自分は独りじゃないと思ってもらうために映画を作ってるんだ、なのに……」と泣き言を吐き、タカールはそんなスワンバーグを追い詰めていく。最早ギャグだが、ド変態カップル自体が自身の常軌を逸した変態ぶりに疲弊していく様は居たたまれないほど圧巻で、前半とは別の意味で観てはならないものを観てしまっている感覚に陥るほどだ。
そんなレヴィーンは今作の異様な撮影についてこんな言葉を残している。"自分が関わったどんな映画よりもクレイジーな撮影でした。当時彼はShumanski兄弟という友人たちをモデルにした素晴らしいエクスプロイテーション映画("Blackmail Boys")を作っていて、reRun Theaterという場所で上映されていました。それでジョーは"1週間ニューヨークにいるんだから、ラリーやケイト、ソフィアと映画が作りたいな"と思ったそうで、ルームメイトである自分たちと仕事がしたいと言ってきました(中略)その頃ジョーは映画を早く完成させることに熱を注いでいて、この映画は5日間で完成しました
彼とケンタッカー(・オードリー)、あと2人のスタッフがやってきて撮影が始まりましたが、全員が同じ部屋にいるのでキツキツもキツキツでした。そんな状態で自分たちが今撮影しているのか、撮影していないのかすら分からなかったんです。ジョーはどこかに行って編集に何時間もかける、私たちは彼を待つ、ジョーが戻ってきてこう演技して欲しいと言ってくる、撮影したら映画を編集する、これが4日間続いたんです。多分その半分は編集時間だったので、実質演技したのは2日と半分くらいだったと思います。本当に早業だった、いわゆる脚本を読んで演技してテイクを重ねるとそんな慣習的な撮影ではなかった、登場人物も物語も何も分からないんです。本当に狂気的で、混迷を極めに極めた映画撮影でしたね。まるで波には乗っているけども、一緒に乗っている誰もこの波を操っている者が誰か分からないとそんな体験でした"*1
以前ホラー映画の舞台裏をメイキング的な形で描いた"Silver Bullets"を紹介したが、この"The Zone"もまた映画撮影の裏側を描いたモキュメンタリー映画で且つメタ的な映画と言えるだろう、スワンバーグが映画の中でも映画監督役で映画製作に泣き言吐いているっていう面も全く同じだ。この頃は臆面もなく映画への弱音を吐いて映画監督としての自分の恥部を露出しながら、人生すらを切り売りして映画を作っているという命燃やしまくってる感じが凄まじい。まあ、だから面白い!っていうのもあるだろう、実際今まで何本かスワンバーグ作品を観てきて1番好きなのコレだし。ということでスワンバーグっていうか色んな奴らの変態性が炸裂した"The Zone"のレビューでした。
結局マンブルコアって何だったんだ?
その1 アーロン・カッツ&"Dance Party, USA"/レイプカルチャー、USA
その2 ライ・ルッソ=ヤング&"You Wont Miss Me"/23歳の記憶は万華鏡のように
その3 アーロン・カッツ&"Quiet City"/つかの間、オレンジ色のときめきを
その4 ジョー・スワンバーグ&"Silver Bullets"/マンブルコアの重鎮、その全貌を追う!
その5 ケイト・リン・シャイル&"Empire Builder"/米インディー界、後ろ向きの女王
その6 ジョー・スワンバーグ&"Kissing on the Mouth"/私たちの若さはどこへ行くのだろう
その7 ジョー・スワンバーグ&"Marriage Material"/誰かと共に生きていくことのままならさ
その8 ジョー・スワンバーグ&"Nights and Weekends"/さよなら、さよならグレタ・ガーウィグ
その9 ジョー・スワンバーグ&"Alexander the Last"/誰かと生きるのは辛いけど、でも……
私の好きな監督・俳優シリーズ
その51 Shih-Ching Tsou&"Take Out"/故郷より遠く離れて自転車を漕ぎ
その52 Constanza Fernández &"Mapa para Conversar"/チリ、船の上には3人の女
その53 Hugo Vieira da Silva &"Body Rice"/ポルトガル、灰の紫、精神の荒野
その54 Lukas Valenta Rinner &"Parabellum"/世界は終わるのか、終わらないのか
その55 Gust Van den Berghe &"Lucifer"/世界は丸い、ルシファーのアゴは長い
その56 Helena Třeštíková &"René"/俺は普通の人生なんか送れないって今更気付いたんだ
その57 マイケル・スピッチャ&"Yardbird"/オーストラリア、黄土と血潮と鉄の塊
その58 Annemarie Jacir &"Lamma shoftak"/パレスチナ、ぼくたちの故郷に帰りたい
その59 アンヌ・エモン&「ある夜のセックスのこと」/私の言葉を聞いてくれる人がいる
その60 Julia Solomonoff &"El último verano de la Boyita"/わたしのからだ、あなたのからだ
その61 ヴァレリー・マサディアン&"Nana"/このおうちにはナナとおもちゃとウサギだけ
その62 Carolina Rivas &"El color de los olivos"/壁が投げかけるのは色濃き影
その63 ホベルト・ベリネール&「ニーゼ」/声なき叫びを聞くために
その64 アティナ・レイチェル・ツァンガリ&"Attenberg"/あなたの死を通じて、わたしの生を知る
その65 ヴェイコ・オウンプー&「ルクリ」/神よ、いつになれば全ては終るのですか?
その66 Valerie Gudenus&"I am Jesus"/「私がイエス「いや、私こそがイエ「イエスはこの私だ」」」
その67 Matias Meyer &"Los últimos cristeros"/メキシコ、キリストは我らと共に在り
その68 Boris Despodov& "Corridor #8"/見えない道路に沿って、バルカン半島を行く
その69 Urszula Antoniak& "Code Blue"/オランダ、カーテン越しの密やかな欲動
その70 Rebecca Cremona& "Simshar"/マルタ、海は蒼くも容赦なく
その71 ペリン・エスメル&"Gözetleme Kulesi"/トルコの山々に深き孤独が2つ
その72 Afia Nathaniel &"Dukhtar"/パキスタン、娘という名の呪いと希望
その73 Margot Benacerraf &"Araya"/ベネズエラ、忘れ去られる筈だった塩の都
その74 Maxime Giroux &"Felix & Meira"/ユダヤ教という息苦しさの中で
その75 Marianne Pistone& "Mouton"/だけど、みんな生きていかなくちゃいけない
その76 フェリペ・ゲレロ& "Corta"/コロンビア、サトウキビ畑を見据えながら
その77 Kenyeres Bálint&"Before Dawn"/ハンガリー、長回しから見る暴力・飛翔・移民
その78 ミン・バハドゥル・バム&「黒い雌鶏」/ネパール、ぼくたちの名前は希望って意味なんだ
その79 Jonas Carpignano&"Meditrranea"/この世界で移民として生きるということ
その80 Laura Amelia Guzmán&"Dólares de arena"/ドミニカ、あなたは私の輝きだったから
その81 彭三源&"失孤"/見捨てられたなんて、言わないでくれ
その82 アナ・ミュイラート&"Que Horas Ela Volta?"/ブラジル、母と娘と大きなプールと
その83 アイダ・ベジッチ&"Djeca"/内戦の深き傷、イスラムの静かな誇り
その84 Nikola Ležaić&"Tilva Roš"/セルビア、若さって中途半端だ
その85 Hari Sama & "El Sueño de Lu"/ママはずっと、あなたのママでいるから
その86 チャイタニヤ・タームハーネー&「裁き」/裁判は続く、そして日常も続く
その87 マヤ・ミロス&「思春期」/Girl in The Hell
その88 Kivu Ruhorahoza & "Matière Grise"/ルワンダ、ゴキブリたちと虐殺の記憶
その89 ソフィー・ショウケンス&「Unbalance-アンバランス-」/ベルギー、心の奥に眠る父
その90 Pia Marais & "Die Unerzogenen"/パパもクソ、ママもクソ、マジで人生全部クソ
その91 Amelia Umuhire & "Polyglot"/ベルリン、それぞれの声が響く場所
その92 Zeresenay Mehari & "Difret"/エチオピア、私は自分の足で歩いていきたい
その93 Mariana Rondón & "Pelo Malo"/ぼくのクセっ毛、男らしくないから嫌いだ
その94 Yulene Olaizola & "Paraísos Artificiales"/引き伸ばされた時間は永遠の如く
その95 ジョエル・エドガートン&"The Gift"/お前が過去を忘れても、過去はお前を忘れはしない
その96 Corneliu Porumboiu & "A fost sau n-a fost?"/1989年12月22日、あなたは何をしていた?
その97 アンジェリーナ・マッカローネ&"The Look"/ランプリング on ランプリング
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その99 Ignas Jonynas & "Lošėjas"/リトアニア、金は命よりも重い
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その102 Eva Neymann & "Pesn Pesney"/初恋は夢想の緑に取り残されて
その103 Mira Fornay & "Môj pes Killer"/スロバキア、スキンヘッドに差別の刻印
その104 クリスティナ・グロゼヴァ&「ザ・レッスン 女教師の返済」/おかねがないおかねがないおかねがないおかねがない……
その105 Corneliu Porumboiu & "Când se lasă seara peste Bucureşti sau Metabolism"/監督と女優、虚構と真実
その106 Corneliu Porumboiu &"Comoara"/ルーマニア、お宝探して掘れよ掘れ掘れ
その107 ディアステム&「フレンチ・ブラッド」/フランスは我らがフランス人のもの
その108 Andrei Ujică&"Autobiografia lui Nicolae Ceausescu"/チャウシェスクとは一体何者だったのか?
その109 Sydney Freeland&"Her Story"/女性であること、トランスジェンダーであること
その110 Birgitte Stærmose&"Værelse 304"/交錯する人生、凍てついた孤独
その111 アンネ・セウィツキー&「妹の体温」/私を受け入れて、私を愛して
その112 Mads Matthiesen&"The Model"/モデル残酷物語 in パリ
その113 Leyla Bouzid&"À peine j'ouvre les yeux"/チュニジア、彼女の歌声はアラブの春へと
その114 ヨーナス・セルベリ=アウグツセーン&"Sophelikoptern"/おばあちゃんに時計を届けるまでの1000キロくらい
その115 Aik Karapetian&"The Man in the Orange Jacket"/ラトビア、オレンジ色の階級闘争
その116 Antoine Cuypers&"Préjudice"/そして最後には生の苦しみだけが残る
その117 Benjamin Crotty&"Fort Buchnan"/全く新しいメロドラマ、全く新しい映画
その118 アランテ・カヴァイテ&"The Summer of Sangaile"/もっと高く、そこに本当の私がいるから
その119 ニコラス・ペレダ&"Juntos"/この人生を変えてくれる"何か"を待ち続けて
その120 サシャ・ポラック&"Zurich"/人生は虚しく、虚しく、虚しく
その121 Benjamín Naishtat&"Historia del Miedo"/アルゼンチン、世界に連なる恐怖の系譜
その122 Léa Forest&"Pour faire la guerre"/いつか幼かった時代に別れを告げて
その123 Mélanie Delloye&"L'Homme de ma vie"/Alice Prefers to Run
その124 アマ・エスカランテ&「よそ者」/アメリカの周縁に生きる者たちについて
その125 Juliana Rojas&"Trabalhar Cansa"/ブラジル、経済発展は何を踏みにじっていったのか?
その126 Zuzanna Solakiewicz&"15 stron świata"/音は質量を持つ、あの聳え立つビルのように
その127 Gabriel Abrantes&"Dreams, Drones and Dactyls"/エロス+オバマ+アンコウ=映画の未来
その128 Kerékgyártó Yvonne&"Free Entry"/ハンガリー、彼女たちの友情は永遠!
その129 张撼依&"繁枝叶茂"/中国、命はめぐり魂はさまよう
その130 パスカル・ブルトン&"Suite Armoricaine"/失われ忘れ去られ、そして思い出される物たち
その131 リュウ・ジャイン&「オクスハイドⅡ」/家族みんなで餃子を作ろう(あるいはジャンヌ・ディエルマンの正統後継)
その132 Salomé Lamas&"Eldorado XXI"/ペルー、黄金郷の光と闇
その133 ロベルト・ミネルヴィーニ&"The Passage"/テキサスに生き、テキサスを旅する
その134 Marte Vold&"Totem"/ノルウェー、ある結婚の風景
その135 アリス・ウィンクール&「博士と私の危険な関係」/ヒステリー、大いなる悪意の誕生
その136 Luis López Carrasco&"El Futuro"/スペイン、未来は輝きに満ちている
その137 Ion De Sosa&"Sueñan los androides"/電気羊はスペインの夢を見るか?
その138 ケリー・ライヒャルト&"River of Grass"/あの高速道路は何処まで続いているのだろう?
その139 ケリー・ライヒャルト&"Ode" "Travis"/2つの失われた愛について
その140 ケリー・ライヒャルト&"Old Joy"/哀しみは擦り切れたかつての喜び
その141 ケリー・ライヒャルト&「ウェンディ&ルーシー」/私の居場所はどこにあるのだろう
その142 Elina Psykou&"The Eternal Return of Antonis Paraskevas"/ギリシャよ、過去の名声にすがるハゲかけのオッサンよ
その143 ケリー・ライヒャルト&"Meek's Cutoff"/果てなき荒野に彼女の声が響く
その144 ケリー・ライヒャルト&「ナイト・スリーパーズ ダム爆破作戦」/夜、妄執は静かに潜航する
その145 Sergio Oksman&"O Futebol"/ブラジル、父と息子とワールドカップと