ルーマニア映画
ラドゥー・ムンテアン&"Hîrtia va fi albastrã"/革命前夜、闇の中で踏み躙られる者たち ラドゥー・ムンテアンの略歴および彼の長編第2作"Hîrtia va fi albastrã"についてはこちら参照ルーマニアにおいて生まれた新たなる波が世界を覆い尽くそうとしていた頃…
さて最近は堰を切ったかの如く現代ルーマニア映画を紹介しているのだが、私の中で"ルーマニアの新たなる波"四天王というのが存在している。まず1人は「4ヶ月、3週と2日」のクリスティアン・ムンジウ、2人目は先にブログで紹介した「ラザレスク氏の最期」クリ…
クリスティ・プイウのデビュー長編"Marfa şi Banii"は、徹底したリアリズムと社会システムへの静かな怒りによって、ルーマニア映画がゼロ年代に花開く切っ掛けを作り出した、それが2001年のことだ。更に2004年にはCătălin Mitulescuの"Traffic"がカンヌ国際…
先頃、私はCINEPUBというYoutubeアカウントを見つけたのだが、これがマジでスゴかった。CINEPUBはルーマニア映画の発信拠点であるカルチャーセンターなのだが、そこが過去・現在問わず様々なルーマニア映画を英語字幕付きで無料配信しているのである。そして…
今までZ級映画ばかり観てきたからか、洋画における全然変ではない日本描写を見ると背中がむず痒くなってしまう。Z級映画ではニンジャ、サムライ当たり前、何か頭に日の丸ハチマキ付けているヤバい奴が出てきたり、セガールが日本刀を持ちながら「これ人斬れ…
子供の頃、親に連れられてビデオ屋に行った時のことだ。その頃はまだDVDよりもビデオ主流で、棚には所狭しとあの大きなビデオケースが並んでいた。私は親とはぐれてあるブースへ迷いこんでしまったのだが、ふと興味を持ってあるビデオケースを手にとってしま…
ルーマニアン・ニュー・ウェーブを構成する要素とは一体何だろうか。ルーマニアに生きる普通の人々を主人公に据えていること、彼らのパースペクティブからルーマニアの実情を捉えること、その批判の眼差しには深い地域性と広い普遍性が宿っていること、しか…
Corneliu Porumboiu & "A fost sau n-a fost?"/1989年12月22日、あなたは何をしていた? Corneliu Porumboiu & "Când se lasă seara peste Bucureşti sau Metabolism"/監督と女優、虚構と真実 Corneliu Porumboiu監督の略歴、デビュー作及び第3長編について…
Corneliu Porumboiu & "A fost sau n-a fost?"/1989年12月22日、あなたは何をしていた? Corneliu Porumboiu監督の略歴、デビュー作についてはこの記事を参照フロントガラスに夜の街並み、2つの席には男と女。男は車を運転しながら助手席の女に言う、明日は…
ルーマニアとロマ族とは切っても切れない関係にある。故郷であるインドを離れたロマはギリシャやバルカン半島を行き、そしてドナウ川を越えた先にあるルーマニアへと辿り着いた。西欧諸国の殆どが彼らを排斥したのとは逆に、ワラキアの君主や貴族たちはロマ…
ということで、ルーマニア映画である。現在映画界のトップをひた走る国が何処かと聞かれたら、私は真っ先にルーマニアだろ!と答えるくらいルーマニア映画は好きなのだが、いかんせんルーマニア映画は観る機会が全くなくて、かと言ってクリスティアン・ムン…